/

精神科患者の26%が拘束を経験 「48時間以上」も

統合失調症をはじめとする精神疾患患者の26%が、医療機関で身体拘束を受けた経験を持っていることが精神障害者の家族などでつくる「全国精神保健福祉会連合会」の調査で分かった。拘束が48時間以上にわたるケースもあった。

調査は2017年10~11月、同会の会員の患者家族ら7130人を対象に調査票を送付し、回答を求めた。患者本人の身体拘束の経験の有無についての質問では2486人が回答し、649人(26.1%)が「ある」と答えた。

「ある」と答えた人を対象に身体拘束を受けた期間について聞いたところ、「48時間以上」と答えた人が30.9%に上り、最も多かった。「24時間以上48時間以内」(17.0%)などが続いた。

身体拘束があったとき家族がどう感じたかを尋ねた設問(自由記述)では、「仕方がない」「やむを得ない」などの冷静な意見が多くみられた一方、「かわいそう」「ショックだった」「涙が出た」というコメントも目立った。

自由記述の中には、医師から身体拘束について十分な説明がなかったことを訴える回答が含まれており、「患者の人権を尊重し、時間をかけて話を聞いてほしい」という意見もあった。

精神科病院では、患者が自らを傷つける恐れがあると指定医が判断した場合などに限り、精神保健福祉法で拘束や隔離が認められている。

同会の担当者は「欧米では精神疾患の患者の身体拘束はまれで、あっても20時間が限度。日本の現状は先進国として異常だ」と指摘する。精神科病院では人手不足が常態化しており、患者に目が行き届かないためやむを得ず拘束するケースがあるといい、「国は十分な人員配置など対策に取り組んでほしい」と強調した。

厚生労働省の集計では、精神科病院で手足をベッドにくくり付けるなどの身体拘束や施錠された部屋での隔離を受けた入院患者は14年時点で1万682人。10年間でほぼ倍増した。

17年5月には神奈川県内の精神科病院で身体拘束を受けたニュージーランド人男性が急死。有識者や弁護士からの要望を受けて厚労省は昨夏、実態調査に乗り出した。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン