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抗がん剤を正確に投与 富士フイルムが米国で治験

富士フイルムは9日、適切な量とタイミングで薬物を患部に正確に届ける技術「DDS(ドラッグ・デリバリー・システム)」を使った抗がん剤「FF-10832」の臨床試験(治験)を米国で始めたと発表した。写真フィルムの技術を基に作ったカプセル状の微粒子に既存の抗がん剤をとじ込めて投与。血中での溶出を防ぎ、副作用の抑制や薬効向上を狙う。

2024年の販売開始を目指す。使用する抗がん剤は米製薬大手イーライ・リリーが開発した「ゲムシタビン」。膵臓(すいぞう)がんの代表的な抗がん剤だが、血中で溶けやすい性質があり、投与後数十分で薬物濃度が半分に低下する。がん細胞に届けようと量を増やすと正常な細胞に副作用が発生する課題があった。

富士フイルムは化合物を均等に分散する技術など写真フィルムで培った知見を活用し、有機材で作った約80ナノ(ナノは10億分の1)メートルのカプセル「リポソーム」にゲムシタビンを収める技術を開発した。マウス実験では60分の1の投与量で既存薬を上回る効果が得られることを確認した。

富士フイルムはリポソームを、DNAや遺伝子に働きかける次世代の核酸医薬品や遺伝子治療薬に応用することを目指す。リポソームの安定供給に向け、グループの富山化学工業の第二工場(富山市)で20年2月をメドに新工場を稼働させる計画を進めている。

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