トランプ米大統領、イラン核合意離脱を表明 経済制裁再開へ
【ワシントン=中村亮】トランプ米大統領は8日、欧米など6カ国とイランが結んだ核合意から離脱すると表明した。核合意に基づいて解除してきたイランに対する経済制裁を再開する。各国との原油取引を制限してイラン経済に打撃を与える狙いだが、イランが反発するのは必至だ。トランプ氏の国際社会での孤立がさらに鮮明になった。
トランプ氏がホワイトハウスで演説し、核合意に関して「根本的に欠陥があった」と指摘。イランの弾道ミサイル開発を制限できず、シリアやレバノンでのイランの関与拡大を防げないと説明した。「核合意を継続すれば地域で核開発競争を引き起こす」とも述べた。
核合意からの離脱を踏まえてイランに対して「最高レベルの経済制裁」を課すと強調した。イランの原油輸出で得た外貨収入を減らす戦略だ。「イランが原油収入で得た資金でテロを支援し中東全体に被害をもたらしている」と批判した。
一方でトランプ氏は同盟国と協調し、イランの核開発に対して「包括的で永続できる解決策」を模索するとも表明。従来の核合意に代わる新しい枠組みを検討するとした。
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