大阪三大夏祭り「愛染まつり」 露店を中止、ごみ投棄多く
大阪三大夏祭りの一つ「愛染まつり」を主催する四天王寺別院・愛染堂勝鬘院(大阪市天王寺区)は8日、今年から規模を縮小し、露店の営業を中止すると発表した。ごみの投棄など客の迷惑行為に対して近隣住民から苦情が相次ぎ、警察も改善策を求めていた。

同院によると、今後数年間は露店の出店を中止。「宝恵(ほえ)かご」に乗って祭りを宣伝する「愛染娘」の募集も取りやめるほか、かごが市内を練り歩く恒例のパレードも行わない。
数年前からごみの投棄や自転車の違法駐輪などが増えていた。同院は2017年、露店の出店数を約150店とし、200店以上あった前年から大幅に減らしたが、改善効果は乏しかった。記者会見した山岡武明住職は「苦渋の決断だが、羽目を外しすぎる若者が目立ち、苦情は数え切れない。住民に愛される祭りを作り上げたい」と述べた。
愛染まつりは天神祭、住吉祭とともに大阪三大夏祭りと呼ばれ、初夏の風物詩として知られる。毎年6月30日~7月2日の期間中、約20万人が訪れる。