2018年10月20日(土)

大川小訴訟、市議会が上告案可決 県も同調へ

2018/5/8 18:47 (2018/5/8 20:54更新)
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東日本大震災の津波で児童74人が犠牲になった宮城県石巻市立大川小の訴訟に関し、市議会は8日の臨時会で上告関連議案を賛成多数により可決した。市は10日までに最高裁へ上告する。村井嘉浩知事も同調し、上告する方針を表明した。

震災時に学校管理下で起きた最大の被害を巡り、仙台高裁判決が学校側の過失を認定した事前防災の適否が主な争点となる。

亀山紘市長は採決に先立つ答弁で「津波の襲来を判断するのは専門家でも難しく、校長らが予見するのは不可能に等しい」と述べ、上告への理解を求めた。採決は賛成16、反対12の僅差だった。

市長は採決後、宮城県庁を訪れ村井知事と会談。知事は記者団に「市長の考えを尊重し、県も上告する」と明言し、「全国の学校現場に大きな影響を及ぼす判決で、最高裁の判断を問う必要がある」と強調した。

原告団の今野浩行団長は可決を受けて記者会見し「われわれが望む結果にならず残念だ。市長と賛成した市議が判決を精査し、自分の意見を持って上告を求めたとは理解できなかった」と話した。

4月26日の高裁判決は、ハザードマップで大川小が津波の浸水予想区域になくても、川が近くにあり予見可能だったと指摘。学校保健安全法に基づく危機管理マニュアルに避難先や経路を定めなかったとして、市と県に約14億3600万円の賠償を命じた。

訴訟は2014年3月、犠牲となった児童のうち23人の遺族が提訴。16年10月の一審・仙台地裁判決は、震災当日の教職員による避難誘導の過失を認定したが、事前の防災体制の不備などは認めず、遺族側と市側の双方が控訴した。〔共同〕

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