2019年2月22日(金)

アイカーン氏、ゼロックス委任状争奪戦に自信
富士フイルムの提案「株主にとってリスク」

2018/5/8 18:00
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米ゼロックスの大株主である著名投資家、カール・アイカーン氏は7日、日本経済新聞社の書面インタビューに回答し、富士フイルムホールディングスによるゼロックスの買収提案に対して「株主にとってリスクだ」と述べた。同氏とのやりとりは以下の通り。

――富士フイルムの買収提案は何が問題なのでしょう。

「さまざまあるが、根本はゼロックスをきわめて過小評価していることだ。四半期ごとに会計スキャンダルの影響が大きくなる富士ゼロックスを過大に評価している。富士フイルムの提案はゼロックス株主の持ち分を実質的に無力化するものだ」

――あなたとダーウィン・ディーソン氏が主張する代替案の優位性とは。

「ゼロックスの株主は会社の支配権を失わず、ゼロックスは富士ゼロックスの合弁事業を解消してもアジア市場への自由なアクセスを失わない。新しい最高経営責任者(CEO)と取締役のもとで、富士フイルムとの関係を見直すか、本当に戦略的な代替案を実行する」

――富士フイルムと交渉をしていますか。妥協点はあるのでしょうか。

「富士フイルムとは何も交渉しておらず、連絡すらない。うんざりだ。富士フイルムは退任がわかっていたジェフ・ジェイコブソンCEOとの交渉に時間を費やすことを選んだ。おかしなことだ。巨額の会計スキャンダルへの対処より、最大株主から支持を得ていない、辞めそうなCEOとの協議を優先した」

――富士フイルムと交渉するための条件は。

「条件は特に無い。ただ、富士フイルムはゼロックスの株主にとって、同社と富士ゼロックスの合併が不合理なものだということを理解すべきだ。会計問題の影響次第では、富士ゼロックスとの統合によりゼロックスが破綻する可能性もある。1回きりの1株9.80ドルの特別配当という条件は株主にとって大きなリスクだ」

――委任状争奪戦になったとして、勝機はありますか。他の株主の反応は。

「我々は過去40年間で多くの案件を経験した。今回の委任状争奪戦で負ける可能性はほぼ無いと信じている。我々の話を聞いた株主もみんな支持してくれている。彼らは富士フイルムの買収提案が退けられ、新しい経営陣のもとで代替戦略が行われることを望んでいる」

――5月1日にゼロックスとの間で交わした和解合意に何が起こったのですか。

「ゼロックスの取締役会が、裁判所に前例のない保護を求めたため和解案が失効した。彼らの要求は身勝手で無謀なものだ。株主は彼らの責任を問うだろう」

――仮に富士フイルムによる買収がなされなければ、富士ゼロックスをどう扱うべきでしょう。合弁解消を主張しますか。

「我々が推薦する取締役が選出され、富士フイルムの提案が退けられれば、全ての選択肢が検討対象になる」

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