ノーベル文学賞、選考主体のメンバー4人が正式辞任
【ロンドン=共同】ノーベル文学賞を選考するスウェーデン・アカデミーは7日、関係者の性的暴行疑惑や情報漏洩スキャンダルなどを受けて辞意を表明していたメンバー4人が正式に辞任したと発表した。今回のスキャンダルを受けた辞任は初。
アカデミーのメンバーは全部で18人。終身制で、これまで活動は停止できても、辞任できない仕組みだった。スキャンダルを受け辞意を表明するメンバーが相次ぎ、8人が活動を停止。アカデミーは機能不全が危ぶまれる事態となっていた。
アカデミーのパトロン、カール16世グスタフ国王が2日、メンバー交代を容易にするため、辞任を認める規定変更を承認していた。
今回辞任した4人の中には、スキャンダルとは別の理由で1989年から活動を停止していたメンバーもいる。アカデミーは今後メンバーの補充作業に入るとみられる。
スウェーデンメディアによると、辞意を表明した残り4人が辞表を提出したのかは不明。
アカデミーはスキャンダルを受け、4日に今年のノーベル文学賞受賞者発表を見送ると明らかにした。声明でメンバー補充や内部改革を進める決意も示していた。