豊和銀・南日本銀・宮崎太陽銀、販路開拓支援で提携
豊和銀行、南日本銀行、宮崎太陽銀行の3行は7日、取引先の販路開拓を支援するコンサルティング業務で業務提携したと発表した。通常の商談会と違い、同業務は銀行が販路の開拓・交渉などに幅広く関与するのが特長で顧客囲い込みにも一定の成果をあげている。
同事業を手掛けている地銀は少なく、県境をまたいでの提携は異例。ただ、3行は経営統合は今後も志向しないとしており、ともに独立経営を堅持するとしている。
南日本銀行は2011年10月から、新販路を開拓するまで行員が支援する「WIN-WINネット業務」をスタート。同業務を通じて顧客企業が新たに獲得した売り上げは累計約56億円に達している。豊和銀行も16年秋から同様の「Vサポート業務」を開始し、今年3月末までに累計5400万円余りの新規の売り上げが生まれている。宮崎太陽銀行も近く同様のサービスを始める予定。
3行は(1)販路開拓支援業務のノウハウの共有(2)業務を支えるシステムの共同開発・共同利用(3)県境を越えた新規販路情報の共有――などを進め、具体的な手法やスケジュールは今後詰める。豊和銀行では「大分だけでなく宮崎、鹿児島まで販路が広がるメリットは大きい。支援業務の成功例に加え、失敗例についても情報交換することで業務をより効率的に行いたい」としている。