2019年7月23日(火)

酒販の華、グローサラント参入 5年で半数の店舗改装

2018/5/2 20:31
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福井県で酒販店「リカーワールド華」を11店展開する華(福井市)は、店内で販売する食材を使った料理を提供する「グローサラント」を始めた。4月に開店した越前店(福井県越前市)にカフェを初めて併設、サンドイッチやワインなどをメニューにそろえた。消費者の来店動機を高めて導入店の売上高を既存店比で倍増させたいとしており、越前店では年間7億円が目安だ。5年後をメドに、全体の半数の店舗で導入する方針だ。

「リカハナテラス」では店内のワインやチーズを使ったメニューを提供する(福井県越前市)

越前店の出店費用は総額2億5千万円と1店舗当たりでは過去最高。売り場面積は660平方メートルでこちらも同社としては最大規模だ。このうち66平方メートルがカフェ「リカハナテラス」で30席を用意した。既存店と異なるカフェ風の店舗デザインを採用し、カフェが道路から目立つようにした。

カフェのメニューはほとんど全て店内で購入可能だ。輸入チーズやサラミを挟んだサンドイッチは500円(税別)。50ミリリットル入りのグラスワインは、約800種類の品ぞろえから日替わりで8種類を用意し、1杯200円(同)から提供する。

ほかにも、あまざけを練り込んだロールケーキやチーズの盛り合わせなどをお試し価格で提供する。当面は切る、温めるといった簡単な調理のみだが、状況を見ながら煮込む、いためるといった調理の幅を広げていく。

週末にはワインや日本酒、コーヒーを味わいながら、それぞれについての知識を深められるワークショップを月2~3回開く。初回はソムリエを招いたワイン講習で、5月11日に開く。参加費は2千円。ほかの講習も同額程度になる。

華の堀安篤常務は「酒だけでなく食や学びの場のイメージを打ち出し、女性客の取り込みにつなげたい」と狙いを話す。越前店は旗艦店の位置付けで、ここでの消費者の反応を見ながら他店舗にもグローサラントを導入する。年1店舗のペースで新規出店や改装を行い、5年程度で全体の半数に広げる方針だ。

華は直営店運営のほかに酒類の卸も手掛けており、2017年9月期の単独売上高は68億円。新事業をてこに5年以内に100億円の達成を目指す。現在は全店舗が福井県内にあるため、16年に営業所を開設した石川県など、まずは隣県への進出によって事業を拡大する考えだ。(吉田啓悟)

店内滞在長く 客単価も改善

グローサラントは「グローサリー(食料品店)」と「レストラン」を融合させた新業態。店内に飲食店が集まるフードコートとは異なり、店内で販売する食材を調理して提供する。

ドラッグストアやネット通販事業者が勢いを増す中、スーパーなどの小売業者が価格重視の販売競争に陥らない手法として注目する。外食需要や顧客のコト消費志向に対応するとともに、販売する食材の鮮度や品質のPRにもなる。滞在時間が長くなり、客単価を上昇させる効果も期待できる。

国内では高級スーパーの成城石井やイオンなどが導入済み。福井県の企業では大型ディスカウントストアを展開するPLANTが昨年10月、石川県の1店舗で導入した。

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