2018年10月19日(金)

ゼロックス、富士フイルムとの統合見直し 株主と和解

2018/5/2 12:20 (2018/5/2 13:25更新)
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米事務機大手のゼロックスは1日、富士フイルムホールディングスによる買収提案を見直すと発表した。同案に反対している大株主のカール・アイカーン氏らと和解した。大株主が提案した6人の取締役候補を受け入れ、ジェフ・ジェイコブソン最高経営責任者(CEO)ら現在の取締役7人が辞任する。新たな経営陣と大株主が主導して代替案を練るとみられ、富士フイルムの買収計画に不透明感が出てきた。

富士フイルムは「ゼロックス旧経営陣と合意した買収計画の実行を新たな経営陣にも求めていく」とコメントした。富士フイルム側は「今回の和解を想定していなかった」(関係者)としており、今後対応策を検討するとみられる。

アイカーン氏は富士フイルムによる買収提案に一貫して反対し、これに同調した大株主のダーウィン・ディーソン氏が買収差し止めと新たな取締役の推薦を求めてゼロックスを提訴していた。ニューヨーク州上級裁判所は4月27日、ゼロックス取締役会の判断に問題があったとして富士フイルムによる買収手続きの暫定差し止めを命じた。

富士フイルム側は上訴を検討していたが、提携先のゼロックスが株主との和解に踏み切ったことで大幅な戦略転換を迫られる。ゼロックスの新たな取締役会は過半をアイカーン氏らの推薦者が占めることになり、富士フイルム側の提案がこのまま通る可能性は極めて低くなるからだ。

ゼロックスはディーソン氏による訴訟の取り下げを和解の条件としている。和解内容には「富士フイルムとの関係の終了や再構築も含まれる」という。富士フイルムとは協議を続け、妥協案を探るもようだ。ゼロックスは1日「裁判所の判断を受け、将来の不確実性と事業の混乱を避けるためには、訴訟と委任状争奪戦を即時に終わらせるべきだと判断した」との声明を公表した。

アイカーン氏はかねて「ゼロックスの価値を過小評価している」と主張してきた。今回の買収案では、富士フイルムとゼロックスの合弁会社が富士フイルムが所有する75%の株式を買い入れる。富士フイルムはこれで得た資金を元手にゼロックスへ50.1%出資し、買収する。富士フイルムが資金を全く使わずに経営権を握る枠組みに反発を強めていた。

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