2018年5月28日(月)

民間ロケット打ち上げ、夏以降に延期

スタートアップ
2018/4/30 23:22
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 ロケット開発スタートアップのインターステラテクノロジズ(北海道大樹町)は30日午後、打ち上げを見送っていた観測ロケット「MOMO(モモ)」2号機の打ち上げを今年の夏以降に延期すると発表した。29日に発覚したロケットの不具合などから、機体を万全の状態にするには時間がかかると判断した。

記者会見するインターステラテクノロジズの稲川社長(写真左)と堀江氏

記者会見するインターステラテクノロジズの稲川社長(写真左)と堀江氏

 民間単独開発ロケット初の宇宙空間到達は再びお預けとなった。同社が開発するモモは全長約10メートルの小型ロケット。大気圏と宇宙空間の境目と定義する高度100キロメートル到達を目標に開発を続けてきた。2017年7月に初号機を打ち上げたが機体トラブルで宇宙に到達できず、再チャレンジとして2号機の開発に時間をかけてきた。

 当初は28日午前の打ち上げを計画していた。確認作業に時間がかかるなどで29日午前に延期を発表。29日未明から打ち上げ作業をしてきたが、同日早朝に窒素ガスが漏れるトラブルが発覚した。機体を改修し30日の打ち上げを目指したものの「万全を期すため」(稲川貴大社長)に30日~5月2日にはロケットを発射しないと発表していた。

 同社の創業に携わった実業家の堀江貴文氏は4月30日早朝の記者会見で「汎用品で大幅にコストを下げる中で出てきたトラブルの可能性もある」と明かした。ロケットの打ち上げを万全にするために時間を要するうえ、関係各所との調整が必要になるため打ち上げを大幅に先延ばしした。

 開発段階のロケットは不具合がつきものだ。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の前身の宇宙開発事業団(NASDA)や宇宙科学研究所(ISAS)も数十年の技術開発を経て、信頼性が高いロケット「H2A」や小型ロケット「イプシロン」を生み出してきた。その過程では多くの困難や打ち上げ失敗があった。実業家のイーロン・マスク氏の米スペースXも多くの失敗を経験している。

 29日に開いた記者会見で稲川社長は「技術屋としては早めに不具合が見つかってよかった」と話した。不具合が発見できていなければ、打ち上げ失敗という初号機の二の舞いになりかねなかった。トラブルの芽を摘んで宇宙へ再挑戦したい考えだ。

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