2018年9月25日(火)

日立東原社長、台湾で風力発電機の「工場検討」
台湾から「アジア攻める」

2018/4/30 19:36
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 【台北=伊原健作】日立製作所は30日、台湾の公営電力大手・台湾電力と洋上風力発電機の受注契約を交わした。同社の風力事業で初の海外受注となる。台北市内で記者会見した東原敏昭社長は台湾でのさらなる受注拡大に意欲を示し、発電機器などの「工場建設も考える」と表明。電力・エネルギー事業の成長源として育成する姿勢を鮮明にした。

台湾・台北で記者会見する日立の東原社長(4月30日午後)

台湾・台北で記者会見する日立の東原社長(4月30日午後)

 「これはファーストステップだ」。台湾電力との調印式後の会見で東原氏は何度も強調した。風力発電機を足がかりに、送配電システムを効率的に制御する仕組みを展開する戦略を説明。受注が増えれば基幹部「ナセル」などの現地生産も検討するといい、「台湾をアジアを攻めるハブにしたい」と表明した。

 日立は今回、台湾中西部の彰化県沖で風力発電機21基を手掛け、2020年末の商業運転開始を目指す。基礎工事などを担うベルギー社と共同の受注総額は約250億台湾ドル(約920億円)で、うち300億円程度が日立の受注分。台湾海峡の洋上風力需要は全体で1.8兆台湾ドル規模に膨らむとされ、受注競争はこれからが本番となる。

 日立の電力・エネルギー部門の売上高は16年度で4957億円。国内の原発再稼働が進まない原子力は2000億円程度で、火力は14年に三菱重工業と統合したため連結から外れた。次なる成長源として期待する風力発電事業の売上高を20年度に1千億円規模と、15年度実績の約5倍に増やす計画だ。海外初進出となる台湾事業の成否はこの戦略を左右する。

 台湾海峡の洋上風力を巡り経済部(経済省)は30日、採算の取りやすいFIT(固定価格買い取り)制度が適用される約380万キロワット分のプロジェクトを決定した。申請のあった9陣営20件のうち、7陣営11件が通過。独WPDが計約105万キロワット、デンマークのアーステッド(旧DONGエナジー)が約90万キロワット分を獲得するなど欧州勢の強さが目立った。

 三菱重工系のMHIヴェスタスが発電機器を納入する台湾・中国鋼鉄のプロジェクトも一部が認められた。落選した案件は6月以降に行われる競争入札に回る。まだ発電機メーカーが決まっていない案件が目立ち、日立・独シーメンス含む3社の争奪戦になっている。

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