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英スーパー2位・3位が統合 ネットに押され再編

【ロンドン=篠崎健太】英スーパーマーケット2位のセインズベリーは30日、米小売り最大手ウォルマート傘下で同3位のアズダと経営統合することで合意したと発表した。2社の市場シェアを単純合算すると3割強と、最大手のテスコを上回る規模になる。インターネット通販や格安店の台頭で集客競争が厳しくなるなか、規模の拡大で勝ち残りを目指す。

経営統合にあたり、アズダの株式価値を約73億ポンド(約1兆1千億円)と評価した。実質的にセインズベリーがウォルマートから事業買収する形になる。ウォルマートは統合会社の株式42%と、現金29億7500万ポンドを手にする。英国の買収規制に触れないよう、ウォルマートは議決権保有比率を3割未満に抑える。

市場調査会社カンター・ワールドパネルによると、3月下旬まで12週間の英スーパー販売シェアでセインズベリーは15.8%、アズダは15.6%と競り合っている。単純合算すると31.4%と、首位のテスコ(27.6%)を上回る。売上高が約510億ポンド、従業員数で33万人超の巨大流通グループが誕生する。

セインズベリーは1869年創業の老舗スーパーだ。1400強の店舗を展開し、傘下に家電販売のアルゴスも持つ。アズダは郊外型の大型店を軸に約640店舗を手掛ける。1999年にウォルマートに買収された。

統合へ動かしたのは英スーパー業界を取り巻く競争激化だ。英国ではドイツ系激安店のアルディとリドルが価格を武器に勢力を広げている。オカドなどのネット専業スーパーも都市部を中心に台頭。米アマゾン・ドット・コムも生鮮食品の配送に乗り出し、大手スーパーには切り崩しへの危機感が広がっていた。

2社は仕入れの統合など合理化により、償却前営業利益で少なくとも5億ポンドの相乗効果を見込む。消費者がよく買う商品の多くで約10%値下げできるとの見通しも示した。セインズベリーのマイク・クープ最高経営責任者(CEO)は声明で「英小売業界により競争力のある勢力を作る変革的な機会だ」と強調した。

統合には英競争規制当局の認可が必要になる。04年にWmモリソン・スーパーマーケッツがセーフウェイを買収した際は、寡占化を警戒した英当局がテスコなど大手3社を買収競争から排除。モリソンは一部店舗の売却を条件に買収を認められた。今回も譲歩策を迫られる可能性がある。

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