2019年6月25日(火)

体内にガーゼ置き忘れ相次ぐ 日本医療機能評価機構が調査

2018/4/30 18:46
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止血用などとして手術で詰められたガーゼが患者の体内に置き忘れられる事例が後を絶たない。日本医療機能評価機構の集計によると、2017年に全国の医療機関から26件の報告があった。ガーゼの置き忘れは血管を圧迫するなどの恐れがあり、過去に死亡事故も起きている。機構の担当者は「ガーゼの適切な管理を求めていきたい」と強調した。

法令に基づき医療事故の報告が義務付けられている大学病院や国立病院機構の病院などは17年12月時点で276施設。機構によると、こうした医療機関から報告された16年のガーゼの置き忘れ件数は22件、15年は25件だった。12年以降、毎年20件を上回っている。

医療機関でガーゼの置き忘れが発覚した時点で機構に報告され、集計される。報告の中には、外科外来に定期受診に来た患者の体内から3年半前の手術で使用したガーゼが除去される事例などがあった。

手術時には止血などのためにガーゼを使い、数十枚から数百枚消費することもあるという。ただ、手術前後に枚数を確認する「ガーゼカウント」が徹底されていなかったり、医師や看護師同士の報告が不十分だったりしたことが置き忘れの原因とみられる。

機構が15年に発表した報告書によると、10年10月~15年9月までに確認された122件のうち10件(8.2%)が11年以上患者の体内に残存していた。

患者に重篤な健康被害をもたらしたケースもある。11年11月には福岡大病院が心臓の人工弁の手術をした80代の女性の体内にガーゼを置き忘れ、動脈に付着したため2日後に死亡する医療事故があったと発表。15年12月には新潟県内の病院が、腹痛などを訴えた患者の体内から37年前の手術で置き忘れたガーゼを摘出し、謝罪した。

機構は改善策として手術終了時のX線撮影やガーゼカウントの徹底などを改善策として示している。担当者は「患者の安全確保のためにこうした対策を周知していきたい」と話した。

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