民間ロケット、打ち上げは5月3日以降に
ロケット開発スタートアップのインターステラテクノロジズ(北海道大樹町)は29日深夜、30日早朝に延期していた観測ロケット「MOMO(モモ)」2号機の打ち上げを取りやめ、5月3日以降の日程で調整すると発表した。これまで発覚した機体トラブルの改善状況や天候状況など複数の要因から延期を判断したとみられる。
モモは全長約10メートルの観測ロケット。初号機を2017年7月に打ち上げたが、飛行中に機体が破損しエンジンを緊急停止して宇宙空間までは到達しなかった。初号機で課題となった姿勢制御や機体の強度などの課題を半年以上かけて克服し、2号機を完成させた。
2号機は当初28日午前の打ち上げ予定だったが、機体の確認作業が遅れ午前の発射を断念。さらに天候の悪化が見込まれたため午後も見送り、29日早朝に打ち上げを延期した。
だが29日には、ロケット配管のバルブ(栓)の開閉に使う窒素ガスが漏洩しているのが発覚。同日の打ち上げ予定を全キャンセルして機体の改修作業をしてきた。一時は30日早朝の打ち上げを目指すとしたが、同社内で検討した結果、30日の打ち上げが難しいと判断し、さらに5月3日以降への延期決めた。
機体トラブルへの対応や、1~2日の天候悪化が予想されることから3日以降という判断を下したとみられる。同社は30日午前6時から大樹町内で記者会見をし、延期の経緯などを詳しく発表するという。
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