2018年10月20日(土)

「テレビは衰退危機」 藤田晋氏ら、ネット巡り討論

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2018/4/29 21:03
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ドワンゴが大型連休中に開く毎年恒例の大規模イベント「ニコニコ超会議」が今年も催された。29日には放送とネットの融合がテーマの討論会が開かれ、サイバーエージェントの藤田晋社長やテレビプロデューサーら5人が議論した。自らネットテレビを手がけている藤田社長は、「誰もがネットで番組を見る時代は避けられない」と放送業界に変革を迫った。

サイバーエージェントの藤田晋社長(中央)やテレビ局のプロデューサーらが放送とネットの融合について議論した(29日、幕張メッセ)

サイバーエージェントの藤田晋社長(中央)やテレビ局のプロデューサーらが放送とネットの融合について議論した(29日、幕張メッセ)

アニメやゲームの扮装(ふんそう)をしたコスプレーヤーが歩き、歌声音声ソフト(ボーカロイド)の歌声が響く――。幕張メッセ(千葉市)の会場内で、ひときわ観客の年齢層が高く、別世界のような緊張感を漂わせていたのは超トークステージと名付けられた討論の場だった。

米ネットフリックスや米アマゾン・ドット・コムと海外のネット動画配信サービスが存在感を高め、既存のテレビ放送は変革を迫られている。インターネットテレビ「AbemaTV(アベマTV)」の事業をけん引するサイバーの藤田社長は「ネットの技術を使い、使いやすさの面で優れた配信サービスを作り上げることはテレビ局では無理。だから我々でやる、とアベマTVを立ち上げた」と背景を説明した。

総務省の調査によると、テレビ平均視聴時間は全年代の平均が1日168分だったのに対し、10代は89分、20代は113分と若い世代ほど短い。若者はネット利用の時間は長くなる傾向があり、藤田社長は「このままではテレビの衰退は間違いない」と訴える。

サイバーはアベマTVをテレビ朝日と共同で運営している。ネットと放送の融合を示すエピソードとして、藤田社長が挙げたのは「両社の中で一枚岩と書かれたポスターを貼っている」点だ。社員の意識を変革しているという。かつて出版社だったリクルートがビジネスモデルを変革し時価総額を高めた例を挙げ、「自分たちでビジネスモデルを否定するくらい変えないと厳しい局面になる」と持論を展開した。

かつて電子商取引(EC)の普及に懐疑的な人もいたが、今では当たり前に使われるようになった。同様に「まもなく確実に誰もがネット上で番組や放送を見るようになる。あらがえない時代の流れを前向きにとらえないとどうしようもない」(藤田社長)と放送業界に変革を促した。

自民党の小泉進次郎氏(中央)も講演した

自民党の小泉進次郎氏(中央)も講演した

同じ会場には、自民党の小泉進次郎氏も登場し、多くの観客の注目を集めた。小泉氏は政治と技術の融合を示す造語「ポリテック」の構想を披露した。「金融機関に聞くとフィンテックという言葉を誰もが使っている」(小泉氏)。まずは親しみやすい言葉から浸透させていく姿勢が大事だと説明した。

法律改正や街づくりを進めるうえで、新技術の急速な導入に慎重な姿勢を見せる政治家も多い。小泉氏は「新技術が前提となれば、政治のコストや納税者の負担を下げ、日本の力を高める」と語る。農業・医療・教育などさまざまな分野でポリテックを進めていく考えを示した。

(松元英樹)

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