スローな教育改革 多様性が未来を開く
生産性考 一歩前へ(4)
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「学校をやめるか、黒染めしてくるか選べ」。生まれつき茶色っぽい髪の女子生徒は何度も教師に迫られた。我慢して染めてはみたが、染髪剤の影響で頭皮にかゆみや痛みが出た。「ルールだから」。母親の抗議に教師はこう繰り返した。
均質な人材供給
大阪の府立高校で起こった黒染めの強要は、思考停止に陥った日本の教育の一面を映し出す。規律や画一性を重視し、出るくいを伸ばすよりも、一定の枠内に当てはめようとする。
かつて...
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