2018年7月19日(木)

「完全な非核化実現」「年内に終戦表明」南北共同宣言

南北首脳会談
朝鮮半島
2018/4/27 19:26 (2018/4/27 23:03更新)
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 【ソウル=恩地洋介】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は27日、軍事境界線のある板門店で会談し「板門店宣言」に署名した。南北共通の目標として、朝鮮半島の「完全な非核化」を実現すると明記したものの、その道筋や方法は示さなかった。年内に、休戦状態にある朝鮮戦争の終戦宣言をすると表明。南北首脳会談の定例化で合意し、文大統領は今年秋に平壌を訪れる。

晩さん会に臨む南北首脳夫妻

晩さん会に臨む南北首脳夫妻

 金正恩氏は北朝鮮の指導者として初めて軍事境界線を徒歩で越え、韓国側に足を踏み入れた。午前は韓国側施設「平和の家」で同席者を交えて1時間40分会談。午後にも屋外を散策する途中で約40分間2人だけで会談し、その後で共同記者発表に臨んだ。

 文大統領は記者発表で「北朝鮮がまず行った核凍結措置はとても重要な意味がある。完全な非核化に向け貴重な出発となる」と強調した。金正恩氏は「合意が必ず履行されるよう努力する。徹底履行していくことで南北の関係を改善する」と述べたものの、非核化や平和協定には直接言及しなかった。

抱き合う金正恩氏(左)と文在寅氏

抱き合う金正恩氏(左)と文在寅氏

 宣言は非核化に関して「国際社会の支持と協力へ積極努力する」とも明記した。ただ、非核化の道筋や時期については触れておらず、具体策は米国と北朝鮮の間の協議に持ち越した。

 朝鮮半島の平和構築に関しては「非正常的な現在の停戦状態を終息させ、確固たる平和体制を樹立することは歴史的課題」と指摘した。年内に朝鮮戦争の終戦を宣言したうえで、1953年に締結した休戦協定を平和協定に転換するため、南北米の3者または中国を加えた4者による会談を進めると明記した。

 南北の緊張緩和のため、互いに武力を使用せず1992年の南北基本合意書で約束した「不可侵」の合意を再確認し順守するとした。5月1日から南北の軍事境界線付近で拡声器を使って流してきた北朝鮮の住民向けの宣伝放送を中止し「すべての敵対行為を中止する」と宣言した。

 南北は相互交流の拡大のため、北朝鮮の開城に南北共同連絡事務所を設ける方針も確認。経済協力に関しては、2007年の南北首脳会談で触れた事項を積極的に進めるとうたった。宣言には、鉄道や道路などの整備に関して対策を講じるとも明記した。

 南北首脳会談は2000年、07年に続き3回目。過去2回は平壌で開催した。北朝鮮側は金正恩氏の妹、金与正(キム・ヨジョン)氏や金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長ら9人が同行した。夜に開かれた晩さん会には正恩氏の夫人、李雪主(リ・ソルジュ)氏も出席した。

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