クルマからヒト型ロボに変身 ソフトバンク系が開発
ガンダムのデザイナー起用
ソフトバンクグループでロボット関連事業を手掛けるアスラテック(東京・千代田)などは、ヒト型ロボット「ジェイダイト・ライド」を公開した。タカラトミーの変形ロボ「トランスフォーマー」のように車の状態からヒト型に変わるのが特徴。2人が搭乗でき、遊園地などでの商用化も検討する。アニメや映画の世界が、テクノロジーの進化で現実となった。
青を基調としたロボのデザインは、機動戦士ガンダムのモビルスーツを手掛けたことで知られる大河原邦男氏が担当した。重量は約1.7トンで、ロボモードの全長4メートル。1分強で車モードに変わる。いずれの状態も大人2人が座席に搭乗可能。遠隔操作だけでなく、ハンドルやアクセル、ブレーキなどで操作もできる。
素材はアルミニウム合金や繊維強化プラスチック(FRP)など。ロボモードでの実験では、時速100メートルの速度で歩行した。電気モーターを搭載し、車モードでは時速60キロで走れるという。アスラテックが制御ソフトを、ロボの設計・開発はブレイブロボティクス(東京・江戸川)が手掛けた。アスラテックのチーフロボットクリエイターの吉崎航氏は「2人乗りで歩行を実現するロボは世界でも珍しい。さらに車に変形するのはおそらく世界で唯一」と話す。
ジェイダイト・ライドは28日から5月6日までツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)で開くイベントで公開するほか、11月には米フロリダ州での展示会に出展する。遊戯機械の三精テクノロジーズが「変形するゴーカート」など、商業施設での商用化を目指している。
(佐竹実)
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