商品開発、主婦の目で アイ・キューブ広野郁子社長
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2018/4/24 20:27
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企業の新商品開発には、商品を使う女性の視点が欠かせない。主婦ら230人を会員に抱え、企業担当者と結ぶのがアイ・キューブ(兵庫県芦屋市)社長の広野郁子氏(54)だ。

アイ・キューブ社長の広野郁子氏

2001年に起業、これまで100社を超える商品開発のコンサルティングを手掛けた。三菱電機やオムロンヘルスケアなど、大手からも引き合いが強い。

新卒でリクルートに入社。営業部門ではMVPも取得し仕事にやりがいを感じていたが、出産を機に退職した。自身が約3年間の専業主婦時代を過ごしたことで「家庭を大切にしながらも学びたい、働きたいと思う女性を生かしたい」という思いが募っていった。

家族の転勤をきっかけに三菱電機に入社。そこで手掛けたのが通常より冷凍温度を上げることで、食品を切れやすくする冷蔵庫の開発だった。技術者はいかに温度を下げるかを重視するが、主婦が気になるのは食品の切れやすさ。冷蔵庫から取り出してすぐに調理できる独自性でヒット商品になった。

上司の後押しもあり、起業して商品開発のコンサルティング組織をつくろうと決意。「女性は横のつながりを自然と深めるパワーがある」。予想は的中し、一緒に働きたいという女性が続々と集まった。

仕事の第一線から退いた主婦の雇用にもつながるとあって、女性の就職を後押しするイベントに呼ばれる機会も増えてきた。「今は人生100年時代」。これだけで終わるつもりはなく、早くも次の事業を構想中だ。(土橋美沙)

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