最後は夫婦 望月京
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母の傘寿を祝うために1週間帰国した。
「祝う」といっても、先月米寿を迎えた父を自宅で介護しているので特別なことはできないが、せめて母を家事や父の世話から些(いささ)かでも解放し、家族で集まろうと思ったのだ。
帰国の予告をしたら、「えっ、あなたそれだけのためにわざわざ帰って来るの!? なんでそういうもったいないことするのよ」と相変わらず可愛(かわい)げのないお言葉。完璧主義で気が強く、我が道を貫き...
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