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韓国政界、期待と警戒交錯 北朝鮮「核実験中止」

最大野党は「政治ショー」と批判

【ソウル=山田健一】北朝鮮が核実験の中止と核実験場の廃棄を表明してから一夜明けた22日、韓国の政界では北朝鮮の真意を巡って期待と警戒の声が交錯した。革新系与党の「共に民主党」は南北首脳会談の成功に向けた「青信号」だとする論評を発表。保守系最大野党の「自由韓国党」は非核化につながらない「政治ショー」だと批判を強めた。

北朝鮮の朝鮮中央通信は21日、前日に朝鮮労働党の中央委員会総会が、核・ミサイル開発を進める路線を転換し、経済成長に集中する方針を打ち出したと伝えた。27日の南北首脳会談の前に国際社会が求める非核化の可能性をちらつかせ、交渉の主導権を握る狙いとみられる。

韓国大統領府は22日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長が首脳会談で初対面するシーンを生中継すると発表した。金氏が南北軍事境界線を越えて初めて韓国入りする場面などを複数の視点で全世界に伝えるという。南北が23日に警護や儀典などに関する実務会談を開くことも明らかにした。

「共に民主党」の報道官は22日、「南北は平和ムードの定着に努力している」との論評を発表。北朝鮮の核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験の中止表明は「南北首脳会談の成功に向けた青信号だ」と説明し、文政権を支える姿勢を強調した。

文氏は22日夕に南北首脳会談を準備する韓国政府の委員会に出席。北朝鮮の発表を受けて、会談の議題を改めて点検したとみられる。革新系野党「民主平和党」の報道官も北朝鮮の発表を歓迎する意向を示した。

一方、「自由韓国党」の洪準杓(ホン・ジュンピョ)代表は22日、自身のフェイスブックに「(文政権は)北朝鮮が核放棄宣言をしたかのように大騒ぎしているが、冷静になるときだ」と投稿した。北朝鮮は08年に平壌の北に位置する寧辺(ニョンビョン)の黒鉛減速炉の冷却塔爆破を公開したが、非核化につながらなかった。洪氏は「08年の時と何が違うのか」と、北朝鮮に核放棄を認めさせるよう要求した。

識者の見解も分かれる。聯合ニュースは22日、複数の北朝鮮専門家の分析を配信。核実験中止の表明は経済制裁を解除させるための交渉カードにすぎないとの見方と、北朝鮮は国際社会と歩調を合わせて非核化に向けて行動するとの見方をそれぞれ伝えた。

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