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北朝鮮、核実験とICBM発射を中止 非核化に踏み込まず

(更新)

【ソウル=恩地洋介】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長は20日に開いた朝鮮労働党の中央委員会総会で、21日から核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射を中止すると表明した。核実験場の廃棄も発表した。米国のトランプ大統領は「大きな進展」と評価しており、米朝首脳会談への弾みとなるとみられる。ただ「非核化」については、国際社会が求める核放棄の道筋に言及しなかった。

北朝鮮の金正恩委員長=共同

核実験場も廃棄、金正恩氏「兵器化が検証された」

北朝鮮の朝鮮中央通信によると、20日の党中央委は経済建設と核開発を同時に進める「並進路線」の成功を宣言する決定書を採択した。21日から核実験とICBMの発射を中止するとともに、豊渓里(プンゲリ)にある核実験場を廃棄すると明記。他国による核の威嚇や挑発がない限り核兵器を使わず、第三国への核兵器と核技術を移転しないとも表明した。

金正恩氏は総会で「並進路線が偉大な勝利で締めくくられた」と宣言。最高指導者に就いて以来、注力してきた核開発を終え「核保有国」としての立場を主張したとみられる。「核武器の兵器化が検証された状況で、いかなる核実験や中長距離、ICBMの試射も必要なくなった。北部核実験場もその使命を終えた」と強調した。

金正恩氏は2013年3月に経済と核の「並進路線」を北朝鮮の戦略的路線として提示。核・弾道ミサイルの開発を急ぎ、17年11月には米東海岸への射程を備えるICBM「火星15」を発射、「国家核武力の完成」を宣言していた。

「経済建設に総力を集中する」

総会では金正恩氏が「新たな戦略的路線」を報告し、今後は「経済建設に総力を集中する」と宣言した。金正恩体制下で進めてきた市場経済化を加速する方針とみられる。

採択した決定書は「周辺諸国と国際社会との緊密な連携と対話を積極化していく」ともうたった。27日には南北首脳会談、6月初めまでには米朝首脳会談を控えており、国内に向けて周辺国との対話路線を続ける方針を宣言した形だ。

金正恩氏は核・ミサイルで周辺国を挑発する姿勢を年明けに一転させた。1月1日の新年の辞で韓国との関係改善に言及。2月の平昌冬季五輪を機に南北の融和ムードを醸成し、3月下旬には中国を電撃訪問して習近平(シー・ジンピン)国家主席と会談するなど冷え込んだ中朝関係の改善にも着手した。

韓国大統領府は21日午前、北朝鮮の決定を受けて「朝鮮半島の非核化のため意味のある進展だ。南北首脳会談と米朝首脳会談の成功に向けた肯定的な環境の醸成に寄与する」と評価する見解を発表した。

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