2018年9月23日(日)

曲がるディスプレーに寄与 明電舎が常温成膜技術

科学&新技術
BP速報
2018/4/20 20:00
保存
共有
印刷
その他

日経クロステック

ピュアオゾンを使用して常温成膜したフィルム(出所:明電舎)

ピュアオゾンを使用して常温成膜したフィルム(出所:明電舎)

 明電舎は、純度100%のオゾン(以下、ピュアオゾン)を使用した常温成膜技術を開発したと2018年4月17日に発表した。フレキシブル有機ELディスプレー分野や、プリンテッドエレクトロニクス(PE)分野などで使われる高機能フィルムに向ける。

 今回の技術は、常温30℃で樹脂フィルムに成膜することができ、低温素材への成膜が可能。同社によれば、30℃という低温で酸化膜を作る技術は、世界で初めて。プラズマ技術を用いて100~150℃で製造する方法に比べ、消費電力の低減によって膜製造コストを削減できる可能性があるという。

 膜厚は5~780nmまでコントロール可能で、原料ガスを変えればアルミ酸化膜や高誘電体膜などの最先端金属酸化膜の成膜もできる。また、原料ガスの切り替えにより、多層成膜にも対応する。

■製造工程の短縮にも期待

 このような特徴から、ダメージレスであることや、傷がつきにくいこと、曲がること、バリア性に優れるなど、ディスプレー用フィルムに求められる仕様を満たすため、ディスプレーの様々な部分に今回の技術を適用できる可能性があるという。さらに、フィルム間の密着性を向上するための膜質改良や、半導体製造工程で発生する有機物を除去することにも適用できるため、製造工程そのものの短縮も期待できるとしている。

フレキシブル有機ELディスプレーにおいて適用可能性のある部分(出所:明電舎)

フレキシブル有機ELディスプレーにおいて適用可能性のある部分(出所:明電舎)

 同社は、高品質なバリアフィルムの技術を確立するとともに、各種製造装置メーカーらとパートナーシップを結び、同社のピュアオゾンガス発生装置「ピュアオゾンジェネレーター」の拡販に取り組む。販売目標は年間30台。今後は、ピュアオゾンの利用技術研究を共同で行ってきた産業技術総合研究所とともに膜質を改良し、ハイバリアフィルムを目指すとしている。

(ライター 森元美稀)

[日経 xTECH 2018年4月19日掲載]

秋割実施中!日経Wプランが12月末までお得!

保存
共有
印刷
その他

日経BPの関連記事

関連キーワード

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報