関電、長谷工の電力事業買収を発表 収益強化へ首都圏開拓

2018/4/19 19:04
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関西電力は19日、長谷工コーポレーションのマンション電力事業を買収すると正式発表した。229億円で7月1日に取得する。電力小売りの全面自由化で、関電は関西で大阪ガスなどと激しい販売競争を繰り広げている。収益力強化策のひとつが首都圏での需要開拓で、今回の買収をてこに首都圏の家庭向け契約10万件の目標を達成する。

対象は長谷工の子会社、長谷工アネシス(東京・港)がマンション1棟に電力を丸ごと供給する一括受電事業。割安な高圧電力を発電事業者からまとめて調達し、低圧電力に変換して各戸に供給する。一般的な電力会社との個別契約より安い。

関電は首都圏での家庭向け契約を2019年3月末までに10万件とする目標を掲げる。2月末で約9万件だった。長谷工アネシスの約9万2千件(3月末)のうち首都圏分は約5万7千件で、今回の買収により目標を達成できる。長谷工は本業に経営資源を集中する。

電力大手は地元でガス会社などとの販売競争が激化し、人口が多い首都圏に活路を見いだす動きが相次いでいる。中部電力は4月、大阪ガスと折半出資し首都圏で電力・ガス販売を行う新会社を設立。東北電力は3月に東京急行電鉄傘下の新電力、東急パワーサプライに33.3%出資した。中国電力九州電力も首都圏の営業員を増やすなどしている。

関電は17年10月にもオリックスから一括受電事業を175億円で取得した。同事業は住人が個々の判断で他社へ契約変更することが難しいため顧客流出リスクが低く、買収により効率よく規模を拡大できる。一方、既築マンションの場合は全世帯から契約の同意を得る必要があり、営業面の難しさを指摘する声もある。

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