2018年8月14日(火)

トランプ氏、2国間協定に意欲 貿易協議開始で合意

2018/4/19 9:45 (2018/4/19 12:54更新)
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 【パームビーチ=島田学】トランプ米大統領は18日夕(日本時間19日朝)、安倍晋三首相との一連の会談後の共同記者会見で「米国にとって2国間の貿易協定の方が望ましい」と述べ、日米自由貿易協定(FTA)を含む交渉に意欲を示した。鉄・アルミニウムの輸入制限は当面、日本を対象から除外しない考えも示した。両首脳は新たに「自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議」を設けることで合意した。

 両首脳が今回合意した新たな協議の枠組みは、日本側は茂木敏充経済財政・再生相が、米側はライトハイザー米通商代表部(USTR)代表がそれぞれ代表を務める。提案した首相としては自由貿易を巡る双方の認識の差を埋めて米国の環太平洋経済連携協定(TPP)復帰の呼び水にしたい考えだ。

 首相は記者会見で「米国が2国間ディール(取引)に関心を有していることは承知しているが、わが国はTPPが日米両国にとって最善と考えている」と強調した。日本政府関係者は新協議について「FTAの予備交渉ではない」と指摘。首相が会談で「日米FTAは念頭にない」と伝えたことを明らかにした。

 トランプ氏は会見で「我々が拒否できないような好条件が提示されない限り、TPPに戻ることはない」と明言。復帰には再交渉が条件になるとの見解を示した。2国間協定に意欲を示しており、自由貿易に関する認識には開きがある。

 トランプ氏は3月に発動した鉄・アルミの輸入制限に関し、FTAなど新たな貿易交渉に合意できない限り、日本を除外しない方針を表明。首相は例外措置を求めた。

 トランプ氏は「米国は巨額の貿易赤字を持っている」と指摘した。日本への自動車輸出に触れ「私たちはあまり多くの製品を輸出していない。貿易障壁があるからだ」と不満を述べた。首相は「日米双方の利益となるように日米間の貿易や投資をさらに拡大させていく」と話した。インフラなど米国への投資拡大を通じ、貿易赤字の削減圧力をかわしたい考えだ。

 トランプ氏は「同盟国のためになるべく早く重要な防衛機器を渡せるようにする」と強調した。日米の防衛装備品の取引を巡っては対外有償軍事援助(FMS)と呼ばれる政府間取引が急増している。代金は日本政府の前払いだが、納入の遅れが目立ち日本政府内には見直しを求める声がある。トランプ氏の発言の背景には、日本政府に配慮することで装備品の取引拡大につなげたい思惑があるとみられる。

 日米首脳会談は17、18両日、米フロリダ州のトランプ氏の別荘「マール・ア・ラーゴ」で開いた。初日は少人数で北朝鮮への対応を話し合った。

 2日目の首脳会談は約1時間50分で、日本側から茂木氏、米側からライトハイザー氏や米国家経済会議(NEC)のクドロー委員長らも参加し、通商・貿易分野を中心に協議した。

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