2019年3月24日(日)

コベルコ建機と広島大がタッグ、次世代建機で連携

2018/4/18 16:25
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コベルコ建機は18日、広島大学(広島県東広島市)と共同で設けた次世代建機の研究所「コベルコ建機夢源力共創研究所」の開所式を開いた。ICT(情報通信技術)を用いた遠隔操作の油圧ショベルの開発などで連携する。コマツや米キャタピラーもICT建機の開発を進めており、建機大手各社による主導権争いが激化しそうだ。

次世代建機の開発競争が始まっている

「まだ気がついていないニーズも含め、新たな課題にチャレンジしたい」。広島大で同日開いた開所式で、コベルコ建機の楢木一秀社長は期待感を示した。大学の敷地内に実機を用いた試験場を新設するなどして、次世代の油圧ショベル開発などを加速させるほか、奨学金の設置など人材育成でも協力する。広島大の越智光夫学長は「本研究所から新たなイノベーションが生まれることを期待したい」と述べた。

同大学にとっても民間企業と連携して手がける研究所の第1号。コベルコ建機は前身の油谷重工が広島県を拠点とし、現在も油圧ショベルの主力工場や全世界の機種を開発する拠点を置いている。両者は2007年に共同研究に着手し、16年に包括的研究協力協定を結ぶなど連携を強化してきた。

通常作業に比べ作業効率が劣る遠隔操作での生産性向上に取り組むなど、次世代の油圧ショベル開発に生かす。「熟練技術を持っていない人でも効率の高い作業を支援したり、クーラーの効いた快適な空間からの遠隔操作を実現する」(広島大の山本透教授)

コマツはICT建機やドローンなどを用いて現場の生産性向上などを支援する「スマートコンストラクション」を手掛け、18日にはドローンを使い土木建設工事の進捗状況を毎日管理できるようにするサービスを5月に始めると発表した。米キャタピラーも17年に発売した中型油圧ショベルに半自動制御機能を標準搭載するなど、現場の生産性向上を目指す取り組みが次々と打ち出される。

「全世界相手にクレーンや油圧ショベルを供給しているが、安全を追求しながら省力化する需要を感じている」(楢木社長)。コベルコ建機の研究所は、遠隔操作や次世代のインターフェースなど、有人作業での作業性向上などに力点を置いた点に持ち味がある。

深刻化する人手不足への処方せんとなる作業効率の高い建機を生み出せるか。新たな産学連携の行方に注目が集まる。(牛山知也)

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