ラクロス女子、王座奪還のカギは選手の積極性
関学大・長村由紀乃主将
ラクロス女子で2016年に全日本選手権と全日本大学選手権の二大大会を制した関西学院大が、17年は一転、無冠に終わった。主将に就任して迎える今季、長村由紀乃さん(21)は王座返り咲きを目指し、チームを引っ張る。

昨年は関西学生リーグでリーグ戦を1位通過しながらプレーオフ準決勝で4位の関西大に敗れ、リーグ5連覇と全日本選手権、全日本大学選手権の出場を逃した。敗因は「2人のエースに皆が頼り切りになってしまったこと」。16年に2冠を達成したことで「関西で負けることはないだろう、という過信もあった」と振り返る。
中心選手に頼りすぎて墓穴を掘った昨季を教訓に、今季は一人ひとりに積極性を求める。「自分が勝たせた、と全員が言えるチームづくりを目指している」。プレーでは、先端に網の付いたクロスを巧みに操って1対1の局面で相手選手を抜き、自ら点を取りにいくスタイルの徹底がテーマ。上級生が下級生を鼓舞し団結力も強かった16年を手本に、あらゆる面で底上げを図っていく。
中学でバスケットボール、兵庫・啓明学院高ではバレーボールに取り組んだ。大学でラクロス部を選んだ決め手は、練習時間を分単位で管理し、実戦練習では審判役も務めるマネジャーたちが盛り上げる部の雰囲気に引かれたこと。トレーナーらを含めた一体感は伝統として今も息づいている。
毎年8月に始まる関西学生リーグを制し、11~12月の二大大会で王座奪還へ――。勝負の季節に向け、着実に牙を研ぐつもりだ。
(合六謙二)