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サッカー日本、禍根残すハリルホジッチ監督解任
サッカージャーナリスト 大住良之

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2018/4/20 6:30
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4月9日にバヒド・ハリルホジッチ監督との契約解除を発表した日本サッカー協会の田嶋幸三会長は、1枚の書類を送るだけでもよかったのだが、ワールドカップ出場権獲得などこれまでの感謝の気持ちを伝えるためにパリまで出向いて本人に直接伝えたと明かした。その「誠意」がハリルホジッチ氏にも伝わったのかと考えていたら、どうやらそうではなかったようだ。

ハリルホジッチ氏は「陰謀だ」などと報道陣に語り、訴訟も辞さない構えだという。そして4月中にも来日して記者会見を開くと息巻いている。

ハリルホジッチ氏は4月中にも来日し、記者会見を開くという

ハリルホジッチ氏は4月中にも来日し、記者会見を開くという

日本サッカー協会は顧問弁護士と十分相談のうえ、契約解除に至ったという。その手続きに不備はなかったはずだが、ハリルホジッチ氏が承服しなければ、ワールドカップを前にさらにごたごたが続くことになる。

ベルギーのリエージュを舞台にした日本代表の3月の2試合のパフォーマンスは、信じがたいほどに低調だった。ハリルホジッチ氏が「笛吹けども踊らず」という状況になっていたのなら、監督解任自体は仕方のないものだったかもしれない。

見逃せない2つの問題点

だが、今回の「解任劇」には、見逃せない問題点があったように思う。

一つはハリルホジッチ氏をサポートする立場だった西野朗前技術委員長を後任の監督に据えたことだ。

「西野さんはハリルホジッチ監督を最後までサポートしていました。そういうロイヤルティー(忠誠ぶり)があるからこそ、技術委員長として最後までサポートに徹してくれたからこそ、監督にふさわしいと思った」

田嶋会長はそう説明した。そして「日本代表の監督人事は会長の専権事項」と、自分自身で監督交代を決めたことを話した。

しかしどう考えても、西野前技術委員長は今回の解任劇に重大な責任を負わなければならない立場のはず。技術委員長にも責任を取らせて解任するならともかく、逆に監督就任を求める、また西野氏もそれを受けるというのは、理にかなっていない。

それ以上に大きな問題は、田嶋会長がその説明のなかで選手たちを中心にコーチら周辺を含めて話を聞いて、選手たちとの「コミュニケーションの溝」「信頼関係の喪失」と結論を出したと説明したことだ。

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