2018年7月23日(月)

オプジーボvs.キイトルーダ 肺がん治療で火花 小野薬連合、米メルク追う

2018/4/17 17:23
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 小野薬品工業などは17日、がん免疫薬「オプジーボ」と「ヤーボイ」を併用した肺がん治療の臨床試験(治験)で、既存の抗がん剤治療と比べて死亡リスクを大きく抑えられる結果が出たと発表した。一方、米メルクも免疫薬「キイトルーダ」と抗がん剤の併用で患者の生存期間を延ばす効果があったと発表。劇的な効果を期待されるガン治療薬で、2強のつばぜり合いが激しさを増している。

 現在、オプジーボを使った肺がん治療は、既存の抗がん剤が効かなくなった患者に対する2回目の治療で使うことになっている。小野薬品と提携先の米ブリストル・マイヤーズスクイブ(BMS)は、今回の治験結果をもとに米国や日本で最初の抗がん剤治療として使えるように承認されることを目指している。

 がん免疫薬は、免疫の働きにブレーキをかける仕組みを阻害し、異物を排除する免疫機能を高める。進行性や転移性などの末期がん、難治性がんに劇的な治療効果が確認されている。

 オブプジーボの世界での売上高(2017年10~12月)は約1600億円超と先行する。だがメルクのキイトルーダは肺がんで最初に治療に使われる薬としての承認を取得。同期間の売上高は約1400億円と肉薄している。今後メルクが肺がん治療で優位に立つ可能性もある。

 ただ併用療法でも必ずしも好成績を残せるかどうかは、現時点では定まっていない。

 メルクは4月初旬、皮膚がんの一種、悪性黒色腫(メラノーマ)の併用療法の治験で、従来の単剤治療と比べて優位性を示せなかったと発表。小野薬品・BMS連合もオプジーボ・ヤーボイの併用で肺がんのほか腎細胞がんといった治験で好成績を出すものの、従来の治療と比べて副作用が大きく出る結果となっている。

 メルク、小野薬・BMS連合のどちらが市場でより大きな存在感を示せるかは不透明。2兆円とも4兆円とも言われる免疫治療薬の市場では今後も激しい戦いが繰り広げられそうだ。

 オプジーボは世界に先駆けて日本で14年7月にメラノーマ治療薬として承認を取得。15年12月には非小細胞肺がん治療にも使えるようになった。ただ100ミリグラム73万円という価格が高すぎるとして、17年2月に半額の36万5000円に下げられた。今年4月には費用対効果や用法用量の変化にともなう再算定でさらに24%減の28万円まで下げられた。

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