2018年12月15日(土)

住友商事、EV電池を再使用 工場省エネ化に活用

2018/4/17 13:44
保存
共有
印刷
その他

住友商事は17日、日産自動車の電気自動車(EV)「リーフ」の中古電池を工場の電源に使うシステムを初めて稼働させた。太陽光発電パネルとつなげて電気を蓄積し、工場を省エネ化する。EV用電池は年月がたつと劣化し、航続距離が短くなるとされる。EVの普及で中古電池の大量発生が見込まれる。工場の動力源に活用する新たなビジネスに育てる。

EV24台分の中古電池をまとめて、工場の省エネに活用する(17日、長崎県諫早市)

EV24台分の電池をコンテナに詰め込み、400キロワット時の容量を持つ。産業機器製造の日本ベネックス(長崎県諫早市)がコンテナを組み立て、富士電機の電気設備と組み合わせ販売する。中古蓄電池の仕入れは日産と住商の合弁会社が担う。

新しい電源システムをまず日本ベネックスの本社工場(諫早市)に設置した。同社は工場の屋根に自社使用の目的で太陽光発電パネルを設置している。土日など工場の稼働が落ちる時に発電した電気を電池にため、需要が高まる平日に使用。エネルギー利用の効率化につなげる。

EVの電池は使い続けると徐々に電池容量が減るとされ、航続距離も短くなる。電池としての能力は残っており、工場の動力源として転用が可能と判断した。

住友商事は関西電力などと共同で、複数の中古電池をまとめて制御し運用する「仮想発電所(VPP)」の実証に参加している。新システムをこの活動にもいかす。九州の送電網で過剰気味な太陽光発電の電力を調整することにつなげる。

17日の完工式に出席した住友商事国内インフラ事業部の藤田康弘チーム長は「EVが増え始め、社会に普及させる段階に入ってきた。長崎を起点に全国各地に広げたい」と述べた。

住商は2014年に大阪市の夢洲で、EVの中古電池を使った実証を開始。15年には鹿児島県の甑島でもEV40台分の電池を使い、太陽光発電の電気を効率利用する実証を始めている。今後は中古電池の回収から販売、運用といったビジネスを完結した流れで手掛ける体制を整える。新規事業に育てる方針だ。

保存
共有
印刷
その他

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報