2018年7月23日(月)

弘前大など、腸内細菌の機能・働きを解明へ

2018/4/17 2:00
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 弘前大学大学院医学研究科と微生物解析サービスのテクノスルガ・ラボ(静岡市)は、共同研究講座「フローラ健康科学講座」を開設した。腸内細菌の機能と働きの全容解明を目指す。並行してテクノスルガは5月にも個人向けに腸内細菌解析サービスを始め、共同研究の成果を順次サービスに反映していく。

テクノスルガ・ラボのゲノム解析技術は国内トップレベルという

 弘前大が持つ健康状況などに関するビッグデータとテクノスルガのゲノム解析技術を使い、腸内細菌と健康の連関を解明して新たな予防医学の確立につなげる。

 弘前大学は1人当たり約2000項目、約1100人分のデータを10年以上にわたって弘前市岩木地区で蓄積している。生活や社会環境、健康状況に関するビッグデータでは国内で最大規模で、地域の健康増進を目的に現在も継続している。

 腸内細菌は嫌気性の細菌が多く、空気に触れると死んでしまい解析が難しかった。テクノスルガは嫌気性の細菌も解析できる技術を持つ。両者の技術を活用し、2年間で解明を目指す。解明のためには多くのサンプルデータとその解析能力が必要で現状、国内では弘前大学に設置した共同研究講座でしかできないという。

 弘前大学大学院医学研究科の若林孝一科長は「腸内環境と病態の関連は分かっていないことが多く、研究の進展を期待している」と話す。研究を統括する中路重之特任教授は「腸内細菌の機能と働きは2割程度しか分かっておらずブラックボックスだ。ビッグデータを活用して明らかにしていく」としている。

 テクノスルガは企業や団体向けに腸内・口腔(こうくう)内細菌分析サービスを販売しているが、今回の共同研究成果を活用しながら個人向けサービスにも参入する。「健康増進のために、どうすれば腸内環境をいい方向に持っていけるか」というアドバイスができるサービスにしていきたいという。料金は1回当たり2万5000円程度を想定している。

 望月淳社長は「2年後には、法人向けも含めた腸内・口腔内細菌解析サービスの売上高を現在の3倍程度に伸ばしたい」としている。

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