2018年11月20日(火)

英議会、シリア攻撃是非を議論 メイ首相「正当で国益に合致」

2018/4/16 20:25
保存
共有
印刷
その他

【ロンドン=小滝麻理子】英議会下院は16日、英政府が米仏と共同でシリア攻撃参加を決めたことについて集中審議した。英政府が事前に議会の承認を得なかったことを巡り、野党勢力は「攻撃の合法性に疑問がある」と反発を強めている。英国内ではイラク戦争の反省もなお強く、軍事介入のあり方について議論は紛糾しそうだ。

メイ首相は16日、「シリアのアサド政権が化学兵器を使用した可能性は極めて高い。化学兵器使用を防ぐために、攻撃は正当であり、国益にかなう」と強調し、ドイツのメルケル首相など他の首脳も支持したなどとして、理解を求めた。その後、議会は攻撃の正当性の議論へ移った。

野党は攻勢を強めている。労働党のコービン党首は「民主的手続きが損なわれた」と厳しく非難。英首相は議会の承認がなくても軍事行動を決められるが、議会承認を得ることは慣習化している。

背景には2003年のイラク戦争の苦い教訓がある。参加の経緯などを検証したイラク戦争独立調査委員会は最終報告書で「イラクの武装解除のために平和的な手段を尽くしたとはいえない」と結論付け、当時のブレア政権を批判した。16日の英メディアによる世論調査では、シリア攻撃への参加に対する評価は支持と不支持に二分されている。

英首相官邸が14日公表した法的文書では、化学兵器による人道危機を緩和するために「空爆以外の実行可能な代替手段はなかった」と理由づけた。スコットランド民族党のスタージョン党首は「どのようなときに軍事介入すべきか、過ちを繰り返さないために、政府は議会を通じて国民の議論を深める必要がある」と指摘する。

今なら有料会員限定記事もすべて無料で読み放題

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報