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落とし物100万件超、愛知県警が全国初の電話窓口

愛知県警に届けられた落とし物が、年間100万件を超えて増え続けている。特に再開発で大型商業施設の開業が相次ぐ名古屋駅周辺で、傘などの落とし物が急増。持ち主からの問い合わせに対応するため、県警は4月に全国初の専門のコールセンターを設けた。警察署の業務負担を軽くし、利用者の待ち時間も減らそうという試みだ。

多くの落とし物が収容されている愛知県警中村署の保管庫(名古屋市中村区)

名古屋駅を管轄する名古屋市中村区の県警中村署。署内の「保管庫」に並んだ背丈を超す棚は、傘やキャリーバッグ、ハンカチといった落とし物でいっぱいだ。同署や管内の交番に持ち込まれる落とし物は、年間で20万点を上回る。

同署には2017年で延べ約1万6800人が「落とし物をした」と届け出た。3年前に比べると約1600人増えた。同署の担当者は「大型の商業施設が開業し、駅周辺を訪れる人が増えているのが一因ではないか」と話す。

県警会計課によると、県内の落とし物は16年に初めて100万件を超え、17年は約108万5千件に上った。拾った人や持ち主からの問い合わせも右肩上がりをたどっている。中村署では、落とし物への対応だけで電話回線が塞がることも珍しくなかった。

県警は「せっかく届けてくれたのに長く待たせてしまい、警察署の負担も重くなっている」という。そこで4月、全国で初めて「落とし物コールセンター」を立ち上げて対策に乗り出した。

落とし物の持ち主が警察署に電話をかけると、県警本部のコールセンターに転送される仕組みだ。まずは落とし物の取り扱いが多い中村署と中署(名古屋市中区)で始めた。センターでは専門の職員8人が内容を聞き、県警のデータベースを使って保管している警察署を調べたり、「遺失届」を作ったりする。

センターの電話番号そのものは公表していない。運用の状況を踏まえ、名古屋市内のほかの警察署に広げる。いずれはセンターで直接、問い合わせを受け付けることも検討する。

4月9日のスタート以降、1日約60件の問い合わせが寄せられている。県警幹部は「警察署の負担を軽減することで、待ち時間の短縮などサービス向上につなげていきたい」と話す。

●フクロウや遺骨も… 落とし物、昨年最多は傘
 愛知県警によると、2017年に扱った落とし物で最多だったのは傘で約12万点。ハンカチやおもちゃ、手袋などが続いた。フクロウやイグアナなど、職員が対応に頭を悩ませる珍しい拾得物もある。
 遺失物法は警察署で落とし物を保管する期間を3カ月と定めている。ただ餌代などの費用が生じる生き物は例外だ。
 数日間は署内で保護しながら飼い主を探すが、見つからない場合は拾った人に引き取ってもらったり、保健所に引き渡したりする。17年に愛知県内で届けられた生き物はフクロウが7件、イグアナ3件、タカ6件、ヤギ7件だった。
 墓地や路上で拾った遺骨が届けられるケースも6件あった。期間内に持ち主が現れなければ、寺院などに供養を頼むことになるという。

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