2019年7月24日(水)

社会の関心まだ低い 赤ちゃんポスト会議閉幕

2018/4/15 22:04
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さまざまな理由で親が育てられない乳幼児を預かる施設(赤ちゃんポスト)の現状と課題を考える国際シンポジウムが15日、熊本市で2日間の日程を終えて閉幕した。日本で唯一、同様の施設「こうのとりのゆりかご」を約11年前から運営する慈恵病院(同市)の蓮田健副院長は、施設の利用者数が減少傾向にあると報告。社会の関心はまだ低いと主張した。

蓮田氏は「国内で(ゆりかごと同様の)活動が広まらない。遠くにいる母子を救うのは難しい」と語った。日本政府の支援状況を質問するラトビアの女性に、乳幼児の遺棄などに絡む問題への社会や政治家の関心が必ずしも高くないと応答。ゆりかごを「積極的に肯定してもらえていないのが現状」と伝えた。

スイスで2001年に同様の施設を立ち上げた財団の理事長のドミニク・ミュグレーさん(59)は、取り組みへの理解を広める方策として「(乳幼児の)預かり数や遺棄児が減っていることを統計化して積極的に公表した」と経験を語った。

ドイツやスイスで始まっており慈恵病院も導入を目指す、予期せぬ妊娠をしながらも出産を望む女性のための「内密出産制度」にも言及。ミュグレーさんは「赤ちゃんポストだけでは不十分。制度と合わせた活用を」と訴えた。

ロシアからの参加者は同国で赤ちゃんポスト設置を巡り、国家レベルで乳幼児殺害の阻止に関する研究を支援したり、政治家を巻き込んだ議論が始まったりしている現状を報告した。

赤ちゃんポストは人工中絶の原則禁止を背景にドイツで先行した。日本では2007年5月に熊本市の慈恵病院が開設、16年度末までに130人を保護した。

〔共同〕

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