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比嘉の世界王座剥奪 階級制スポーツの危機

2018/4/14 23:00
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 胸囲97センチ。12日の検診で比嘉の数値は20キロ以上重いミドル級の村田(98.5センチ)とほとんど変わらなかった。15連続KOの日本記録を生んだ圧巻の肉体は練習のたまものであり、最初から倒しにいくスタイルもこの競技へのいちずな献身を感じさせる。故意のにおいも漂ったネリと同類にくくりたくはないが、あの騒動の後だけにファンを失望させた罪は大きい。

防衛戦の前日計量で制限体重をオーバーしたWBCフライ級王者の比嘉=共同

 近年、海外リングで頻発している体重超過だが、実は国内でも相次いでいる。JBCによると、3月下旬以降の1カ月で3人が失格になった。

 「体重は落として当たり前。何キロ落としたとか自慢にもならない」。沖縄の後輩に当たる比嘉を目にかけてきた元世界王者の浜田剛史氏が厳しく指摘するように、どこかタガが外れている。ネリの一件を機に、JBCも「ペナルティーの抑止力に頼らざるを得ない」(安河内事務局長)と罰則規定の策定に動きだした矢先だった。

 比嘉は12キロ近く減量し、昨年5月の世界挑戦前にはパニック障害を起こしたこともあった。これを機に適正階級も見直されるべきだろう。少しでも体格の優位を得ようと体重を無理に落とし、試合当日に実質2、3階級上の体でリングに上がろうとする選手が少なくない。増量幅が多い選手に対しては、JBCが強制的に階級転向させるのも防止策の一つだ。

 安易なタイトル乱造など興行優先の色濃いボクシング界にあって、試合の安全とフェアネスを担保する階級制はファンの信頼をつなぎ留める最後のとりでである。その地盤が揺らいでいる今、プロスポーツとして生き残る瀬戸際にあると自覚しなければいけない。(山口大介)

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