2018年7月16日(月)

米、為替監視リストから日本外さず 貿易赤字懸念

2018/4/14 7:33
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 【ワシントン=河浪武史】米財務省は13日、貿易相手国の通貨政策を分析した半期為替報告書を公表し、対米貿易黒字が大きな日本を引き続き「監視リスト」に指定した。監視リストは経済制裁などを伴わないものの、通貨安誘導をけん制する狙いがある。報告書では「日米間の巨大な貿易不均衡を懸念している」と表明。17~18日の日米首脳会談で通商問題に切り込む姿勢をにじませた。

 米財務省は日本のほか、中国、韓国、ドイツ、スイス、インドの5カ国を通貨政策の監視リストの対象とした。リストは(1)対米貿易黒字(2)経常黒字(3)一方的な為替介入――の3条件で判断する。日本は(1)と(2)で監視リストの条件に該当した。3条件すべてで一定の数値を上回れば「為替操作国」に指定して経済制裁の検討に入ることになる。

 報告書では日本の2017年の経常黒字が国内総生産(GDP)の4%に達し「対米貿易黒字も690億ドルと引き続き大きい」と不満を表明した。名目レートでみた円・ドル相場は円高基調と認めたが、物価変動を除いた円の実質実効レートは「17年から18年2月にかけて2.4%下落した」と分析。直近20年の平均値と比較すると25%近くも安いと指摘した。

 日米は17~18日にフロリダ州で首脳会談を開く。トランプ政権は貿易不均衡の是正へ日本との2国間通商協議を求めており、今回の為替報告書もその材料となりそうだ。日本側は足元の為替相場を円高基調とみているが、米政権の「実質ベースでは円安」という主張は、通貨政策を巡る両国の火種となる。

 中国に対しては「対米貿易黒字が3750億ドルと巨額で、不均衡是正に進捗がないことを強く懸念している」と、厳しい文言で不満を表明した。人民元相場は足元では上昇基調にあるが「実質実効レートでみると、ピーク時の15年中盤に比べ6%下回っている」と指摘。人民元売り介入など中国の通貨切り下げを強くけん制した。

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