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外国人の純流入、最多14.7万人 人口減を緩和

(更新)

総務省は13日、2017年10月1日時点の人口推計を発表した。外国人を含む総人口は16年と比べて22万7千人少ない1億2670万6千人となり、7年連続で減少した。外国人の過去1年間の入国者数から出国者数を差し引いた純流入数は過去最多の14万7千人に達した。人口減の加速を外国人の増加が緩和する構図が鮮明になった。

人口推計は国勢調査をもとに毎月の人口移動などを加味して推計する。毎年4月に前年の10月時点の数値を公表する。

1年間の出生数から死亡者数を差し引いた人口の自然増減は37万7千人の自然減だった。自然減は11年連続で統計を始めた1950年以降で最多。高齢者の増加と出生数の減少が背景にある。

一方、外国人は249万人余りが国外に流出する一方で、264万人弱が海外から流入。純流入は14万7千人と5年連続で増えた。これは県庁所在地である福島市や盛岡市の人口のおよそ半数に相当する外国人が1年で増えた計算になる。

日本の外国人人口は205万8千人と初めて200万人を突破した。若年層の目減りで年々不足する労働力を補おうと、高度人材や外国人技能実習生の流入が拡大している。総人口に占める割合は1.6%を超えた。

労働市場ではすでに外国人は欠かせない存在になっている。大手造船のジャパンマリンユナイテッド(JMU)はグループの社員数7500人のうち400人が外国人技能実習生。「少子化で人材確保が難しくなる中、技術を身につけた実習生は不可欠」という。

飲食店の「テング酒場」などを運営するテンアライドは約2800人のアルバイトのうち約900人が外国人だ。このうち7割を占めるのがベトナム人。働きやすいようベトナム語マニュアルの作成なども進め、17年には社員採用も実現した。

国土交通省によると、建設分野では外国人労働者数が11年以降の5年間で3倍以上の4万人超に急拡大した。20年の東京五輪・パラリンピックを控えた建設需要の高まりもあり、この流れは当面続くとみられる。

こうした動きを踏まえ、政府も外国人の受け入れを増やす方針だ。外国人労働者の多くは技能実習生が占めるが、実習期間は現行制度では5年間だけで、期間が終われば帰国する必要がある。そこで技能試験に合格するなど一定の条件を満たせば、再来日してさらに5年間働ける資格を来春にも新設する。

高度人材を呼び込む動きもある。東京都と金融庁は昨秋、国内での金融ライセンス登録手続きの英語解説書を公表。免許の種類、業種ごとの資本金や人員の要件、営業開始までの流れなどを図表付きで示した。

海外から人材を呼び込むには生活環境面の整備も欠かせない。外国人医師が原則として自国の患者しか診療できないなど制度の壁がある。茨城県常総市で15年に起きた水害では、人口の5%程度を占めるブラジル人らへの連絡や支援が後手に回った。非常時の多言語対応も課題になる。

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