2018年12月14日(金)

米、TPP復帰条件検討 トランプ氏がUSTRに指示
日米首脳会談で協議か

2018/4/13 9:42 (2018/4/13 13:01更新)
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【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は12日、与党・共和党議員らとの会合で、環太平洋経済連携協定(TPP)復帰に向けた条件を検討するよう米通商代表部(USTR)に指示した。米国にとって「かなり良い協定」に見直す再交渉ができるか検証する。来週予定されている安倍晋三首相との首脳会談で協議する可能性も出てきた。ただ、日本などTPP参加国は再交渉に否定的なうえ、協定離脱を公約に掲げた同氏がどこまで真剣に復帰に動くかは不透明だ。

ウォルターズ大統領副報道官は声明で、トランプ氏が、USTRのライトハイザー代表と国家経済会議(NEC)のクドロー委員長に「より良い協定に交渉できるかどうか改めて考えるよう指示した」と説明した。「大統領は『かなりいい協定になれば前向きに考える』と一貫して言ってきた」とも指摘した。

トランプ氏はホワイトハウスで農業が盛んな州の議員や知事と会談した。サッセ上院議員は「米国のTPP参加を交渉するよう指示した」と述べ、トランプ氏が踏み込んで発言したと指摘した。共和党で自由貿易を支持する議員はアジアで対中国の包囲網を築くためTPP復帰を政権に働きかけてきた。農業が盛んな州では、米国抜きでTPPが発効すれば、オーストラリア産牛肉などとの輸出競争で米国の農産品が不利になるとの懸念もある。

トランプ氏は11月の中間選挙を控え、支持基盤でTPP復帰を求めてきた農業団体に配慮する必要に迫られている。中国の知的財産侵害への制裁関税をめぐって中国が米国の農産品に報復関税をちらつかせるなか、会合で「農業を100%大事にする」と強調した。

トランプ氏は同日、ツイッターへの投稿で「前回より十分良い内容となった場合のみTPPに参加する」と述べた。同氏は日本と2国間貿易協定を結ぶ方向だとしたうえで「日本は何年も貿易で米国に打撃を与えてきた」と批判した。

日米両政府は4月17~18日、首脳会談を開く。TPPが議題に上る可能性がある。TPP参加各国は本音では巨大市場を抱える米国の復帰を熱望しているが、協定の見直しにつながる再交渉には否定的だ。米国を除くTPP参加11カ国は3月に新協定に署名し、早期発効を目指している。

トランプ氏はTPP離脱を公約に掲げて2016年の大統領選に勝利し、17年1月に離脱を表明した。中間選挙を前に、TPP離脱を支持した労働者層の離反につながりかねない公約撤回に動くのは難しい。18年1月にはスイスで開かれた世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)で「国益にかなうなら(TPP参加国と)個別または多国間で交渉を検討する」と演説した。その後、協定復帰に向けた具体的な動きは表面化していなかった。

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