2018年4月25日(水)

VW、ディース新社長を発表 BMW出身コストカッター

自動車・機械
ヨーロッパ
2018/4/13 3:54
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 【フランクフルト=深尾幸生】自動車世界最大手の独フォルクスワーゲン(VW)は12日、同日付でヘルベルト・ディース取締役(59)が社長に就任したと発表した。マティアス・ミュラー社長(64)は任期を2年残して退く。ディース氏は2015年に独BMWから転じ、グループの中核のVW乗用車ブランドを率いている。技術に明るくコストに厳しいディース氏の元でVWは組織改革を加速する。

VWのかじ取りを任されるヘルベルト・ディース氏(3月、ジュネーブ国際自動車ショー)

 VWの最高意思決定機関である監査役会が同日、社長交代や組織再編を決めた。ディース氏は声明で「自動車産業が大きな変化を迎える局面で、スピードを上げ、電動化やデジタル化などで間違いのない道を進むことがVWにとって極めて重要になる」と抱負を述べた。

 ディース氏はミュンヘン生まれの技術者出身。自動車部品最大手の独ボッシュなどを経て独BMWで開発担当役員を務めた。

 15年7月にVWに移ってからは、VW乗用車ブランド部門の最高経営責任者(CEO)に起用された。同部門は販売台数ではグループの過半を占めながら利益貢献は小さいという課題を抱えていたが、ディース氏は17年の同部門の売上高営業利益率を就任前の2倍以上に引き上げた。こうしたコスト削減の手腕が監査役会に評価されたもようだ。

 排ガス不正の発覚直後に辞任したマルティン・ヴィンターコーン社長の後を受けて15年9月に社長に就任したミュラー氏はVWの歴史上最悪と言われた危機からV字回復を果たした。しかし、大株主であるポルシェ、ピエヒ両家や独ニーダーザクセン州政府の信認を失ったとみられ、わずか2年半で社長の座を降りることになった。

 監査役会はほかに、12のブランドを抱えるグループの組織を再編することを決めた。VW乗用車ブランドやシュコダなどの大衆車部門、アウディなどの高級車部門、ポルシェやランボルギーニなどの超高級車部門、そして株式上場を準備している商用車部門の4つに組織を分ける。

 ディース氏はグループ全体の統括に加え、大衆車部門も率いる。また、グループの研究開発や自動車ITなども担当する。高級車部門は独アウディ社長も務めるルパート・シュタートラー取締役、超高級車部門は独ポルシェ社長で、新たに全社の取締役にも昇格したオリバー・ブルーメ氏が責任を持つ。

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