米朝交渉「失敗繰り返さず」 米次期国務長官が声明

2018/4/12 18:40
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【ワシントン=永沢毅】米上院外交委員会は12日、トランプ大統領が国務長官に指名したマイク・ポンペオ米中央情報局(CIA)長官の公聴会を開いた。証言に先立つ声明では、5月末にも開かれる米朝首脳会談に触れて「過去の失敗を繰り返さない自信がある。大統領は交渉の場でゲームをするつもりはなく、私も同じだ」と言明。会談の成功に自信を示した。

公聴会での証言では「金正恩が核兵器で米国に脅威を与えないようにするのが私の責任だ。北朝鮮のレジームチェンジ(政権転覆)は求めていない」と主張した。自身が軍事行動に積極的な「タカ派」とみられていることを意識し「米国はいつも正しいことをしないといけない。外交はそれを平和的にやる手段だ」とも語った。

ポンペオ氏はCIA長官として北朝鮮側との水面下での調整を主導したとされる。国務長官起用は首脳会談に向けた布石とみられ、声明でも首脳会談の実現に向けた外交的な努力に取り組む考えを強調した。「CIAと北朝鮮の過去の交渉記録を読んだ」とも明らかにし、米朝協議に万全の態勢で臨む決意を示した。

北朝鮮以外の外交課題では、ロシアによる「ウクライナやジョージアでの膨張主義に対抗する」目的で、軍事力の強化に努める方針を力説。昨年末に公表した国家安全保障戦略で「我が国にとって危険な存在」と位置づけたと指摘し、対ロ制裁の強化を進める考えを示した。

イランについては、その活動がイスラエルやサウジアラビアなどの脅威になっているとの認識を指摘する。米欧などとの核合意に関し「目にあまる欠陥を修正するため、トランプ氏が関係国と連携しようとしている」と強調。カナダで今月開かれる主要7カ国(G7)外相会合や、北大西洋条約機構(NATO)外相会合で見直しの議論を提起する方針を示す。

中国については「南シナ海や東シナ海、サイバー空間などで挑発行為を続けている」と批判。あらゆる面での台頭に備えるため、包括的な対中政策の策定に意欲を示す。

ティラーソン前国務長官は国務省の職員や予算削減を進め、省内に士気低下が著しかった。ポンペオ氏は「私はあなたたちの助けが必要だ」と述べ、職員との協調をはかるとともに、空席の高官ポストを埋めるようにすると表明する。

ポンペオ氏は共和党保守派の元下院議員。国務長官の正式就任には上院での承認が要る。

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