2019年4月19日(金)

東北大 ゴムなどを高解像度で観察、AI活用

2018/4/12 18:00
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東北大学の陣内浩司教授らは12日、電子顕微鏡を使い、ゴムやプラスチックなどの柔らかい材料でも高解像度で分子の立体構造を観察できる技術を開発したと発表した。人工知能(AI)に低解像度の画像を鮮明にする方法を学ばせて、2ナノ(ナノは10億分の1)メートルで観察できるようにした。炭素繊維やセルロースナノファイバーなどの高機能材料を詳細に調べるのに役立つ。

3次元観察は一般に、試料の断面にイオンビームを照射して走査型電子顕微鏡という特殊な顕微鏡で観察する手順を繰り返す。金属や半導体と異なり柔らかい材料では、イオンビームによって材料がダメージを受けたり、静電気で動いたりする。そのため10ナノメートル程度までしか解像度を上げることができなかった。

陣内教授らはタイヤの材料などに使われるシリカを混ぜたゴムを四酸化オスミウムという金属で保護した。イオンビームによるダメージを減らしたことで、2ナノメートルの高解像度の3次元画像を計測できるようになった。

これをもとに高解像度の画像と低解像度の画像の関係を深層学習(ディープラーニング)で学ばせたところ、それ以外の柔らかい材料でも同程度の高解像度で観察できるようになった。条件にもよるが、計測時間の短縮にもつながるという。

新技術は材料開発や検査などに応用が期待できる。ゴムやプラスチック、繊維やゲルなどの柔らかい材料の研究開発は盛んで、構造を工夫すれば軽量で高強度といった新素材などができる。

極低温で観察するクライオ電子顕微鏡などと組み合わせれば、さらに性能を高めることができる可能性があるという。

陣内教授らは新技術を応用し、日立ハイテクノロジーズと共同で次世代の3次元電子顕微鏡の開発に取り組む予定だ。

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