「是正勧告」発言、なお火種 野党、東京労働局長の処分「甘い」

2018/4/11 20:00
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報道各社への「是正勧告」発言が問題となった東京労働局の勝田智明局長に対する処分内容に関し11日、野党から一斉に「軽すぎる」と批判の声が上がった。厚生労働省は同日、勝田氏を減給10分の1(3カ月)の懲戒とし、更迭して官房付に異動させる処分を発表している。今国会最大の焦点の働き方改革関連法案の審議に向け、なお火種が残っている。

立憲民主党の枝野幸男代表は11日の衆院予算委員会で、勝田氏に対する処分内容が軽すぎるのではないかと追及した。加藤勝信厚生労働相は「降任させるということだから、厳しい処分の中身と考えている」と語った。

枝野氏はこの後、国会内で記者団に「大甘の処分でいいと本当に思っているのなら、こんな人たちに労働時間規制を緩めさせることは到底認められない」と批判。働き方改革法案を巡る、政府への対決姿勢を強める構えを前面に出した。

希望の党の玉木雄一郎代表も記者団に「今回の処分は軽いと言わざるを得ない」と批判。民進党の那谷屋正義参院国会対策委員長は記者会見で「降格で本当にすむのかと疑問に思う」と述べた。

共産党の穀田恵二国対委員長は記者会見で「更迭は当たり前だが、野村不動産社員の過労死に関する経緯を明らかにしない厚労相が辞めて当然だ」と加藤氏の責任にも踏み込んだ。

政府が勝田氏の問題発言から約2週間で更迭したのは、働き方改革関連法案の今国会での成立に向け、早期の事態収拾を図ったためだ。厚労省は処分理由を「不適切な発言で国民の信頼を著しく損ね、国家公務員法に規定する信用失墜行為の禁止に違反した」と説明している。

勝田氏は3月30日の記者会見で、裁量労働制を違法適用した野村不動産に特別指導した経緯を質問された際に「皆さんの会社に行って是正勧告してもいいんだけど」と述べた。報道機関への脅しとも取れる発言で、与野党から問題視する声が強まっていた。17年12月の会見では特別指導を「プレゼント」と表現したと取れる発言もしている。

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