楽天ビック開設、宅配から設置まで一括販売
楽天とビックカメラは11日、楽天のネット通販サイト「楽天市場」に家電専用のサイト「楽天ビック」を開設したと発表した。利用者が楽天ビックで家電を選ぶと、購入から設置工事まで一括して依頼できる。東京23区内であれば当日の配送も可能にする。まずは家電を中心に60万点の商品を販売し、今後、楽天ビックの独自商品など品目数を増やす。
同日、両社は都内で会見を開き、ビックカメラの宮嶋宏幸社長は「ネットと実店舗の垣根を越えた取り組みを一緒に提供し、(サービスを)築いていきたい」と意気込んだ。
家電をネットで購入する人は増えているものの、実際に見て購入したいという人は多い。今回の両社の提携により、利用者の利便性は高まる。見たい商品を実店舗で確認し、商品の購入についてネットで注文できるほか、ビックカメラの店舗で受け取ることもできる。利用者が不安に思う設置工事などのアフターサービスも依頼できるため、安心して買える。
利用者は楽天またはビックカメラのポイントのどちらをためるか選べる。「新規顧客の開拓は欠かせない。楽天の約9500万人の会員を呼び込めるのではないか」(宮嶋氏)という。
一方、楽天は食品の宅配分野で米ウォルマートと提携するなど、実店舗を持つ企業との連携を深めている。楽天の三木谷浩史会長兼社長は「楽天ビックはオンラインとオフラインの提携ではより踏み込んだものだ」と話しており、楽天ビックのサービスメニューは今後も増える計画だ。