2019年4月24日(水)

満身創意(岡崎慎司)

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FWとして… 常に宿題は残ったまま

2018/4/12 6:30
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ケガから3月上旬に復帰して、リーグ戦2試合に先発し2連勝。ゴールという結果はないが、勝利に貢献しているという手ごたえはある。

レスターでの3季目も残り6試合になり、チームは8位につけている。優勝した最初のシーズンは「奇跡」だった。プレミアリーグはトップ4と呼ばれるマンチェスター・ユナイテッド、アーセナル、リバプール、チェルシーに加えて最近はマンチェスター・シティー、トッテナムの力が群を抜いている。レスターの地力を考えれば、プレミアリーグ中位をキープできているのは悪くない。

僕がプレミアリーグでプレーしようと考えたのは、ここの環境が僕に最も不利だったからだ。身体能力の高い選手が集うリーグで、その能力では劣る自分がいかに生き残れるか、挑戦したかった。

そして、僕は攻守にわたる運動量と献身性で、ライバルたちとの「違い」を示そうと考えた。守備から攻撃に転じるときのつなぎ目として、ボールを受けたら前を向くことを徹底し、誰よりも走ることを自分に課した。それがリーグ優勝メンバーという結果につながった。

得点数というFWの「本質」の部分で結果を示せず、ストライカーとして期待してもらえない現実に苦しむこともあった。「いかにチームを助けるか?」「今、僕は何をすべきか」を悩み、考え抜きながら過ごす日々。今は自分のプレーがチームに欠かせない仕事だという自負はある。

FWである限り、ゴールにこだわるのは絶対だ。その気持ちは強い。同時に「サッカーはそれだけではない」という思いもある。ピッチに立つ選手が自分のゴール、プレー、アピールだけを考えたらサッカーは成立しない。

例えば前線の選手の手抜きのないチェイシング、シュートに対する体を張った守備、球際の勝負……。さまざまなディテールを積み重ねて勝利は生まれる。大げさにいえばボールにほぼ触らずとも、ずっと質の良い走りを続ける選手の存在が誰かを生かし、チームを動かすこともサッカーでは起こりうる。

選手個々の能力で劣るレスターにタイトルをもたらしたのも自己犠牲をいとわないハードワークだった。そんなチームの原点を僕はピッチで表現したい。ただ点を取るだけのストライカーが理想ではないからだ。

今季は6得点を挙げ、ビッグ6を相手にしても戦える自信がある。それでも満足感や達成感とは無縁だ。プロになって10年あまりが過ぎたけれど、「今が一番」と感じたことはない。いい結果が続いても危機感はいつも抱いている。できる仕事はあるけれどゴールを決めるという最後のピースがなかなか埋まらない。常に宿題が残っているような心境なのだ。

(レスター所属 岡崎慎司)

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