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英国株、今年も変わらぬ不人気?(海外投信事情)

2018/4/12 12:00
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2018年の英国株は不調な出足となっている。代表的な株価指数であるFTSE100株価指数は1~3月期に8.2%下落し、第1四半期の下落率としては2009年(11.5%)以来9年ぶりの大きさを記録した。一方で、株価指標では割安感が強まり、反転の機運も醸成されつつある。

■ブレグジットを巡る懸念が重荷に

英国株安は世界的な株安の波及に加え、残り1年を切った英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡る懸念が重荷になっている。FTSE100の下落率は、ドイツ株式指数(DAX)の6.4%やフランスCAC40の2.7%などより大きい。

国内外の投資家を問わず、英国株への慎重な姿勢は続いている。英国投資協会(IA)によると、英個人は英国株で運用する投資信託を今年2月まで10カ月連続で売り越し、この間に約40億ポンド(6000億円)の資金が流出した。「英国株投信から17年に26億ポンドの資金が流出したが、今年も不人気ぶりは変わらない」(IA)という。

機関投資家も英国株を敬遠している。米バンクオブアメリカ・メリルリンチがまとめた3月の機関投資家調査によると、42%が英国株を「アンダーウエート(配分比率を基準より引き下げ)」にしていた。「株式以外に投資先がない環境はまだ続いている」(マイケル・ハートネット氏)との指摘はあるが、少なくとも英国が素通りされている。

■株価に割安感、M&Aの話題も

一方、英国株は昨年の上昇率が主要な国・地域を下回っていただけに、年初からの下落で、逆張り投資の好機との声が出始めた。「ブレグジットは確かに不透明要因だが、英国・EU双方の経済への影響を考えると、『合意なきEU離脱』になる可能性は極めて低い」(欧州運用会社)からだ。

個別にみると、英最大のコーヒーチェーン「コスタ・コーヒー」などを展開する英ウィットブレッドは足元で業績が堅調にもかかわらず、18年に入って株価は9%下落し、予想PER(株価収益率)は14倍程度まで低下。株価が1%上昇し、予想PERが約23倍の米スターバックスなどと比べて割安感が強まっている。市場では「ブレグジットのリスクが意識されるあまり、同業他社と比較して株価が割安に放置されている銘柄が多い」との声も漏れる。

M&A(合併・買収)を巡る話題も増えている。日本の武田薬品工業がロンドン取引所上場のシャイアー(本社はアイルランド)の買収を検討していることが明らかになった。市場では巨額買収による武田の財務負担を懸念する声があるが、シャイアーの株価は2017年の高値から3割安い水準にある。

バンカメ・メリルは逆張り投資のアイデアの一つとして「新興国株より英国株」を取りあげている。ブレグジットを巡る懸念は払拭できない一方で、株価に割安感が強まり、投資家の選球眼が問われている。

(QUICK資産運用研究所ロンドン 荒木朋)

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