2018年12月12日(水)

財務省「口裏合わせ」 委員会室にどよめき

2018/4/9 10:28
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学校法人「森友学園」の国有地売却問題で、財務省が学園側に「口裏合わせ」の依頼を認めた9日午前の参議院決算委員会。約8億円の値引き根拠とされたごみの撤去について、政府答弁に合わせて事実と異なる説明を求めていた。公文書改ざんに続く財務省の悪質な行為に、委員会室がどよめいた。

参院決算委で質問を聞く安倍首相と麻生財務相(9日午前)

参院決算委で質問を聞く安倍首相と麻生財務相(9日午前)

「大変恥ずかしい、大変申し訳ない、深くおわびします」。太田充理財局長は平謝りを続け、「申し訳ありませんとしか申し上げようがない」と繰り返すばかりだった。

この問題を巡り、いつもなら激しいヤジや怒号を飛ばす野党側は問題の悪質さに驚いたのか「えぇ……」とどよめきが漏れるほど。政権を支える与党側も財務省側の不手際に憤りを隠せず、自民党の片山さつき参院議員が机を手のひらでバンとたたき、質問者の西田昌司参院議員も「バカか、本当に!」と声を荒らげた。

午前9時から参院第1委員会室で始まった決算委。最初に質問に立った西田議員が、森友学園を巡る「口裏合わせ」の疑いをただした。麻生太郎財務相の答弁は「(大阪地検特捜部の)捜査が進行し、捜査当局からのご意見が出たりしてこの間の報道にもつながったと思うが……」と歯切れが悪かったが、続いて答弁した太田理財局長が「事実関係を確認できた」として、やや早口で手元の文書を読み上げた。

それによると、約8億円の値引きの根拠が国会で議論になった2017年2月20日ごろ、財務省理財局の職員が学園側の弁護士に電話をかけ、ごみの撤去費用について「相当かかった気がする、トラック何千台も走った気がする、といった言い方をしてはどうか」と求めたという。

当時、野党側が「8億円かけてごみを撤去するとダンプカー4000台分ぐらいになる。実際に撤去を確認したのか」と財務省にただし、財務省側は「(ごみは)適切に撤去したと確認している」と答弁していた。

理財局の職員は続いて、担当する近畿財務局の職員にも学園側に再度「口裏合わせ」を念押しするように求めたが、近畿財務局の職員は「事実に反する」と従わず、学園側の弁護士も財務省側の依頼に応じなかったという。

太田理財局長は「事実関係を十分に確認しないまま答弁した」「間違って受け止められてもおかしくないような答弁をしてしまった」と、当時理財局長として答弁した佐川宣寿前国税庁長官の責任を言外ににおわせた。「理財局職員がある意味で整合性を取ろうとしてそういうことをしてしまった」と述べ、職員をかばう様子を見せた。

財務省近畿財務局の職員を背任容疑で告発している大阪府豊中市の木村真市議は「国有地売却の際、ありもしないごみを口実に、8億円もの値引きをするシナリオを国が主導したということがはっきりした。許せない」と強い口調で批判した。

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