2018年10月20日(土)

ハンガリー議会選、与党が圧勝 「移民阻止」に支持
オルバン首相の再選確実

2018/4/9 10:00
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【ブダペスト=石川潤】ハンガリーで8日投開票された議会選挙(一院制、定数199)で与党が勝利し、オルバン首相の再選が確実になった。選挙管理委員会によると、与党が憲法改正に必要な3分の2をわずかに上回る133議席を獲得する見通しだ。難民の受け入れを拒否し、メディアや司法を抑えつける強権的な政治を進めてきたオルバン氏の再選は欧州の分断を深めかねない。

開票率は9日午前2時(日本時間午前9時)時点で98%。フィデス・ハンガリー市民連盟の与党連合が前回4年前と同じ133議席を獲得する見込み。野党は極右政党の「ヨッビク」が26議席を獲得して野党第1党となる。社会党などは伸び悩んだ。オルバン氏は2010年から3期連続で首相を務めることになる。

「我々は勝利した。ハンガリーの偉大な勝利だ」。オルバン首相は8日深夜、勝利宣言した。選挙戦では移民の阻止を前面に掲げた。15年の欧州難民危機で国境にフェンスを築いて難民の流入を抑えた「実績」をもとに、キリスト教を基盤にしたハンガリーを移民から守るべきだと訴えた。

オルバン氏は、移民受け入れで欧州を揺るがしているとして欧州連合(EU)を強く批判してきた。EUと対峙する強いリーダーを演じることで、グローバル化などに不安を抱く国民を取り込んできた面もある。

メディアへの統制を強め、司法の独立を揺るがしてきたオルバン氏に国民がお墨付きを与えたことは、自由や民主主義を原則とするEUにとって痛手だ。ポーランドをはじめとする中東欧ではオルバン氏に追随するように強権政治が勢いづいており、欧州の東西の亀裂が広がりかねない。

もっともオルバン首相はEU離脱には慎重だ。ハンガリーは04年にEUに加盟し、自動車産業の発展などで高い成長率と低い失業率を実現してきた。EUから多額の補助金も受け取っており、離脱するメリットがほとんどないためだ。

オルバン氏には近親者がビジネスなどで不当に利益を得ているとの批判もつきまとう。ただ、メディアの統制や与党に有利とされる選挙制度改革などの影響もあり、野党は結束して反オルバン票を取り込む受け皿をつくれなかった。

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