2019年3月23日(土)

神奈川県、先端医療産業活性化へ武田薬品と連携

2018/4/7 0:38
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神奈川県は6日、先端医療産業を活性化するため武田薬品工業と覚書を交わした。武田が外部企業などに開放している湘南研究所(同県藤沢市)にベンチャー企業や大学などを誘致する。有望な企業などを全国から呼び込み、再生・細胞医療企業が集積する「ライフイノベーションセンター(LIC)」(川崎市)に続く先端医療の拠点へと育てたい考えだ。

黒岩知事(右)がウェバー社長と覚書を交わした(6日、神奈川県庁)

湘南研究所は武田の創薬研究拠点。一部を「湘南ヘルスイノベーションパーク」として外部のベンチャー企業などに開放しており、昨年10月から呼び込みを始めた。4月から本格的に運用が始まり、現在、慶応義塾大学医学部の研究チームなど18の企業や大学が活用している。

湘南研究所の延べ床面積は約30万8000平方メートルで、うち約3割を外部企業に提供できる見込みだ。創薬を中心に先端医療企業を呼び込む。

覚書締結により、県は今後、同拠点にベンチャー企業や研究機関などを誘致する。県が開く企業向けセミナーなどで紹介したり、県に研究拠点開設などで相談に訪れる企業に案内したりする。入居すれば武田の研究員と交流ができたり、武田の生物実験室など研究施設が使えたりするメリットなどをアピールする。

施設内には共有のコミュニティスペースや講堂、カフェなどがあり、入居者同士の情報交換や交流に活用してもらいたい考えだ。

武田のクリストフ・ウェバー社長は「湘南ヘルスイノベーションパークからイノベーションが生まれる可能性が高まる。武田としても研究者に外部との交流により刺激が与えられることで、起業家精神の醸成や研究スキルの向上が期待できる」と述べた。

県は湘南ヘルスイノベーションパークをLICに続く先端医療の拠点としたい考えだ。「超高齢社会を乗り越える」(黒岩祐治知事)として、先端医療産業の活性化や、健康と病気の間の状態を指す「未病」を改善する取り組みに力を入れており、関連企業の誘致や支援を進めている。2016年春に川崎市・殿町地区に開設したLICは18年3月に満床となった。

黒岩氏は覚書締結で「県が取り組む最先端の医療や未病の改善などの施策が一気に前に進む大きな可能性を感じる」と期待を示した。県は今後、LICと湘南ヘルスイノベーションパークに入居する企業や研究機関同士の交流なども進めたい考えだ。

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