2019年4月21日(日)

米産業界、中国との貿易摩擦に懸念 「成長市場失う」

2018/4/5 21:24
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【ニューヨーク=中山修志】米国と中国の貿易摩擦を巡り、米国内から懸念や反発の声が上がっている。中国が関税引き上げを準備する対象の業界が不満を訴えるだけではない。中国という成長市場で米製品が競争力を失うほか、中国製品の輸入減が米国での投資コストの増加につながるとの不安が背景にある。

牛肉は昨年6月、中国の輸入制限が解かれたばかり(米アイオワ州)

米中の対立に神経をとがらせているのが、米国の穀物業界だ。中国の経済成長に伴い、大豆は米国から中国への輸出額の約1割を占めている。米国大豆協会(ASA)代表のジョン・ヘイスドーファー氏は「輸入関税が課されればアメリカの数十万人の大豆農家が甚大な被害を受ける」と表明。危機感を募らせる。

牛肉は13年におよぶ中国の輸入制限が昨年6月に解かれたばかり。米国食肉輸出連合会(USMEF)は「ようやく中国の顧客が増えてきたところ。このタイミングで輸入関税が課されればこの先の事業が危ぶまれる」とコメントした。

成長市場を失うことへの懸念も多い。例えば中国での普及が見込まれる電気自動車(EV)。米メーカーのテスラは米国にしか生産拠点がない。バークレイズ証券は4日に出したリポートで、テスラの2017年12月期の売上高の10~12%が中国からもたらされたと推定。追加関税が課されれば「貿易戦争の巻き添えを食う可能性がある」と指摘した。

IT業界は中国の追加関税の呼び水となった米通商代表部(USTR)による1300品目の課税リストへの批判を強めている。情報技術イノベーション財団(ITIF)のロバート・アトキンソン代表はUSTRによる追加課税について「生産財に高関税を課せば設備投資の減少と生産性の低下をもたらし、米国を不当に傷つける」との声明を出した。

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